R‐1王者じゅんいちダビッドソンが18年の苦難を激白
1本目はハビエル・アギーレの監督辞任を盛り込んだ漫談、2本目はスーパーで苦情に対応する本田圭佑選手というネタで「R-1ぐらんぷり2015」を制したじゅんいちダビッドソン。昨年の決勝初進出に続き、優勝の栄冠を手にした。
――今回の「R-1ぐらんぷり」、ネタの出来栄えはどうでしたか?
今回のネタのMVPはアギーレ元監督です!“監督を辞めたから練習場の中に入れない”というネタを急きょ付け加えて、そのくだりから客席がハネ始めた気がするので。監督、最後にいいプレゼントを置いていってくれました(笑)。
――およそ1年半前から本田選手の物まねネタを始めたそうですが、きっかけを教えてください。
もともとサッカーが好きで見ていたので、後輩から「似てるから物まねしてみたら」と言われてすぐにできたんです。ただ最初は、例えば“カニを食べる本田選手”というネタで「ズワイガニでタラバにどう勝つか、常に考えてますね」みたいな短いフレーズを言うだけで。そっくりさを極める方向性でもないし、1本のネタに仕上げなくてはと思っていて。ずっと考えて、去年の「R-1ぐらんぷり」でやった“無回転謎かけ”ができ、さらに改良して今回のネタになりました。
――ネタづくりには苦労しましたか?
僕は新しいネタを思い付いたら、すぐにライブでお客さんに見せて、いつもスベる(笑)。ネタを作っては捨て、また作るということの繰り返しです。周りは「本田キャラさえあればいくらでもネタができるでしょ?」と言うんですが、僕にとってはそうでもないんです。どんなシチュエーションでもいいわけじゃなく、“自信満々に言い返す”という状況設定を守らないと絶対に面白くない。もともとコントを考えるのが苦手で、さらにこうした設定の中で考えるのは本当に難しい。作ってくれる人を募集したいくらいです(笑)。
――芸歴はことしで18年目。以前はコンビで活動していましたが、どんな仕事がキツかったですか?
「客を温めてきて」と言われて舞台に出たら一人も客がいない!誰を温めんの!?なんていう仕事もありました(笑)。今、最高ですよ!優勝できたなんて今でも信じられない気持ちです。これも本田選手のおかげですよ。それと、コンビを解散したときも、本田選手のネタを始めたときも、「好きにすればいいよ」と言ってくれた妻に感謝しています。
――ネタ中に“伸びしろ”というフレーズが出てきましたが、自身の“伸びしろ”や今後の展望は?
これからも本田選手キャラを極めてバラエティーにもっと出たいし、キャラを演じていない素の僕がやる漫談も見せてみたい。あと「プロフェッショナル 仕事の流儀」(NHK総合)には、まるで本田選手を追っているかのように、僕に半年間くらい密着してもらいたいです!ミラノで本田選手の物まねで「プロフェッショナルとは…」って語りますから(笑)。海外取材番組もいいですね。自分の旅費は今回の優勝賞金から出します!