両A面シングルをリリース! Uru「曲を聴いて少しでも顔をあげられるようになっていただけたらいいなと思っています」

2020/10/28 12:54 配信

音楽

両A面シングルをリリースするUru

毎回不安に思うのが、聴いてくださる方の悲しみや苦しみをなぞるだけで終わらせてないかなということ


4分弱の中でほぼ1番しかないが、サビが2回出てくという構成。アレンジの妙によって、2回目のサビの聴こえ方が1回目とは大きく違う。
「もがき苦しんでいる方に最後に少しでも顎を上げてもらえるのはどういうアレンジが良いのか、アレンジの宗本(康兵)さんにそういうリクエストさせてもらって。そうしたら、ラストのサビにドラムで唯一リズムを入れてくださって、私が思っていたような心の開き方のイメージにしてくださったので、すごく感謝しています」
切々と主人公の孤独な状況が綴られていき、痛みに耐え、一歩一歩進んでいくような情景描写と曲構成が見事にリンクしている。
「イメージ的には、何の波もない水面をずっと漂っていて。でも誰かがそっと手を入れたときに流れがちょっと変わるような……誰かを救うとか、そんな大げさなことができるつもりはないんですけど、ちょっとしたきっかけになってほしいなって。でも正直、最後が“愛を知って 生きる意味を知った”という言葉で本当に良かったのかと、今は思っているんです。最近またとても悲しいニュースが立て続けにあって……今もがき苦しんでいる人にすがるような愛情がなかった場合、この言葉は果たしてその人を救うきっかけになるのかなって。音楽で救おうなんて思ってないんですけど……この歌詞のことは今でもずっと考えています」
「Break」と「振り子」が象徴的だが、Uruの楽曲には苦しみから希望を歌う曲が多い。
「毎回不安に思うのが、聴いてくださる方の悲しみや苦しみをなぞるだけで終わらせてないかなっていうことなんです。2016年のアメリカの大統領選のとき、当選できなかったヒラリー・クリントンのスピーチがすごく心に残っていて。『求めることや信じることを辞めてはいけない。続けてください』というようなことを言っていたんですけど、私もそういうことが曲で伝えられたらいいなと思っています」

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