まずは、タイトルからしてすでに奇妙な、上白石萌音が主演の「あかずの間を造った話」。
工務店の現場監督として働いている佐々木彩(上白石)はある日、老舗旅館から宴会場の改築を依頼され、温泉地を訪れる。
そこで設計士の木島宗次(片岡愛之助)から設計図を手渡されるが、それは出入り口のない奇妙な和室の設計図だった。
不審に思いつつも着工に取り掛かる彩だったが、作業に携わる職人たちの身に次々と不可解な出来事が巻き起こる。
なんとか迎えた最終日、木島から現場の最終確認を任された彩は、今までとは違う異様な雰囲気を感じながらも、恐る恐る改築された和室に入っていく――。
彩が依頼された“あかずの間”とは、和室に改築した宴会場の周りを廊下で囲み、“和室を閉じ込める”というもの。これだけでも、ただならぬ香りがプンプン…。
さらに、廊下で周りを囲っており光が入らないため、和室の最終確認は真っ暗の中、懐中電灯で照らしながら行われる。
いくら上白石をかわいいなと思って見ていても、暗闇を歩くシーンは、自分だったら…と考えてしまいゾッとする。
見進めるうち、目をまんまるくして驚いたり、おびえたり、木島に振り回されたりと、コロコロ変わる上白石の表情から目が離せなくなり、恐怖のシーンを注視することになってしまった。
どこか現実離れしている、自分とは縁遠い話だと思っていたが、物語に入り込んでしまい、今後、旅館を見ると思い出すかもしれないと感じるほど余韻が残っている。
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