「ほんとにあった怖い話」上白石萌音、岡田健史らの表情がさらなる恐怖を誘う<試写室>

2020/10/31 07:00 配信

ドラマ

岡田主演「訳ありのカラオケ店」

【写真を見る】いわくつきのカラオケ店で恐ろしい経験をすることになる岡田健史(C)フジテレビ


続いて、岡田健史主演の「訳ありのカラオケ店」。

カラオケの新人店員・大野陽平(岡田)は、仕事中に度々起こる奇妙な現象に日々悩まされていた。
この店の入っている建物は、ちょっとしたいわくつき。ある日の夜、同僚の金井美紅(川島鈴遥)と店番をしているところに、元店員である吉岡翔(亜生)がやって来る。

彼は「後から連れが来るから」と言い残して、先に部屋へ入って行った。しばらくして、フロントに長い髪の女がやって来る。
「8番の部屋に案内してほしい」という彼女。陽平は尋常でない雰囲気を感じながらも、吉岡のいる8番の部屋に女を案内する――。

いつでも起こり得る恐怖…


“いわくつき”だけあって、普通ではないことが頻繁に起こる店だということがすぐに分かる。そのため、“怖がる”にもこんなにパターンがあるのかというほど、さまざまな岡田の表情を見ることができる。ぜひ冒頭から画面の隅々まで目を凝らし、覚悟しながら見てほしい。

そこに、怖いものなんてなく、むしろ「心霊スポット巡りが趣味です」とでも言い出しそうな亜生演じる吉岡が来店する。こんな店で長年働いていたのも納得のキャラクターだ。
続いて、絶対訳ありに違いない“髪の長い女”が登場するが、幽霊なのか人間か最初は正体が分からず、それがまた恐ろしさを感じさせた。

内容的には「あかずの間を造った話」よりも短めとなっているが、怖さが凝縮されている。
また、どこか応援したくなるような親近感のあるキャラクターの陽平が、物語をより身近なものにしていき、こちらはいつでも起こるかもしれないという恐怖に包まれた。

放送はいつものように夏ではないが、今回はハロウィーン当日。仮装パーティーではない本来の意味を知ると、何かが起こる気がしてしまう…。

そんな日に、紹介した2本に加え過去の名作も放送されるというから、怖いもの見たさではあるが、筆者自身も新しい気持ちでゾクゾク感を味わえることが楽しみだ。

◆文=M