続いて、岡田健史主演の「訳ありのカラオケ店」。
カラオケの新人店員・大野陽平(岡田)は、仕事中に度々起こる奇妙な現象に日々悩まされていた。
この店の入っている建物は、ちょっとしたいわくつき。ある日の夜、同僚の金井美紅(川島鈴遥)と店番をしているところに、元店員である吉岡翔(亜生)がやって来る。
彼は「後から連れが来るから」と言い残して、先に部屋へ入って行った。しばらくして、フロントに長い髪の女がやって来る。
「8番の部屋に案内してほしい」という彼女。陽平は尋常でない雰囲気を感じながらも、吉岡のいる8番の部屋に女を案内する――。
“いわくつき”だけあって、普通ではないことが頻繁に起こる店だということがすぐに分かる。そのため、“怖がる”にもこんなにパターンがあるのかというほど、さまざまな岡田の表情を見ることができる。ぜひ冒頭から画面の隅々まで目を凝らし、覚悟しながら見てほしい。
そこに、怖いものなんてなく、むしろ「心霊スポット巡りが趣味です」とでも言い出しそうな亜生演じる吉岡が来店する。こんな店で長年働いていたのも納得のキャラクターだ。
続いて、絶対訳ありに違いない“髪の長い女”が登場するが、幽霊なのか人間か最初は正体が分からず、それがまた恐ろしさを感じさせた。
内容的には「あかずの間を造った話」よりも短めとなっているが、怖さが凝縮されている。
また、どこか応援したくなるような親近感のあるキャラクターの陽平が、物語をより身近なものにしていき、こちらはいつでも起こるかもしれないという恐怖に包まれた。
放送はいつものように夏ではないが、今回はハロウィーン当日。仮装パーティーではない本来の意味を知ると、何かが起こる気がしてしまう…。
そんな日に、紹介した2本に加え過去の名作も放送されるというから、怖いもの見たさではあるが、筆者自身も新しい気持ちでゾクゾク感を味わえることが楽しみだ。
◆文=M
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