高嶋の「皆さま。あらためまして私たち、東京パフォーマンスドールです! 今日はありがとうございま~す!」から、もはや芸術的なおでこの持ち主・浜崎香帆の「今日は初めましての方もいらっしゃると思いますけど…皆さん本当に本当にお久しぶりです!」というあいさつで、会場から温かい拍手が。
久々の有観客ライブの感想を聞かれ、櫻井紗季は「配信ライブは何度かやっていたんですけど、配信(限定)よりも笑顔の数が多いなって思いました。自分の中で、めちゃめちゃ笑ってると思って…」と照れたような笑顔を見せ、浜崎も「久々過ぎて今どこを見ていいか分からない」と同調。さらに上西も「人見知りしちゃった」と続け、一同納得していた。
そして、東京・大手町三井ホールにて行われる12月6日(日)のアニバーサリーライブについての告知があり、11月18日(水)にグループ誕生30周年アルバム『20 BEATS 20 TALES』がリリースされることを報告。
高嶋は「11月18日に誕生30周年記念アルバム『20 BEATS 20 TALES』が発売される予定なんですけど、そこに入っている新曲『TALES』をこの後披露しようと思うんですけど、さっき感極まっちゃって『最後の曲です』ってうそついちゃいまして」と、恥ずかしそうに“自白”すると、他のメンバーから「言ってたよねー!」とツッコミが。
リーダーのそういうちょっぴり天然なところも、逆にホッとするというか、メンバーやファンから愛される部分なんだろう。
「2020年になってみんなに会いたくても会えないという、人生で初めての経験を皆さんもしたと思うんですけど、孤独だったり、会いたくても会えない、やりたくてもやれない時期にこういう歌を聞いて励まされてほしいなっていう気持ちを込めて、『TALES』という曲が誕生いたしました。皆さんもいろいろと思い浮かべながら聞いてほしいです」と「TALES」のアピールへとしっかりつなげ、“本当のラスト曲”へ。
ラストの「TALES」を目立たせるというか、むしろ“本編ラスト”がMC前のBNSだったのかも、と錯覚するようなリーダーの演出?のおかげで、アンコールじゃないのに何となくアンコール感が。短い時間の中で、緩急をつけるとは、さすがリーダーだ。
大人の事情で歌詞は載せられないが、「TALES」の歌詞は本当にエモい。リーダーも言っていたように、会えない日々があったからこそ、ササる楽曲。冗談抜きに、この曲を聞くと誰かに会いたくなる。
まあ自粛しなくても気軽に会える知人がいない筆者のような独居老人にでもグサッとくるのだから、先行配信も始まった今、この曲を聴いて誰かに会いたくなっている人が続出しているかもしれない。
最後は高嶋の「はい。というわけで、(観客の前では)初披露の『TALES』でございました。こちらは日があけて11月4日0時から先行配信されることになっていますので、歌詞カードとともに聞いていただけたらと思います」としっかり宣伝し、次のステージとなるAKIBAカルチャーズ劇場へ向かった。
筆者のような酒が飲めない人間は酒席で「え、おまえ酒飲めないの? それ人生の半分損しているよ」と言われることが多々ある。そんな時、これからはこう返したい。
「え? じゃあTPDの『TALES』をライブで見たことある? ないの? それ、人生半分損しているよ」と。それくらい、心に残る1曲となりそうだ。
去り際、配信で見ていた人に向けて「あ! 置いてけぼりにしちゃった」と高嶋が控えめに言っていたが、大丈夫。
時に見る者を置き去りにするくらい圧倒的なパフォーマンスを披露してくれることが、ファンにとっては最高のプレゼントだから。
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