どきどきキャンプ・佐藤満春が語る、芸人としてのブレイクから放送作家への道「絶望を繰り返す人生だった」

2020/11/12 12:15 配信

芸能一般 インタビュー

「ラジオというモノに対しての憧れがずっとあった」

佐藤満春(どきどきキャンプ)写真=池村隆司


――お笑い芸人の傍ら、2010年に「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)で放送作家としてのキャリアもスタートしています。

おそらく今言ったような“じゃない方芸人”みたいなお仕事や、ショートネタで時々テレビに出させていただいていた時期なのですが、もうその時点で、このままお笑い界のど真ん中で活躍することはないし、そうなりたいとも思えなかったので、自分が向いてることとやるべきことを考えなければいけないなと。僕は、2006年からトイレの研究を発表するライブをやっているのですが、それが2010年頃には僕の中である程度確信に変わってて、好きなことを研究して発表する人間だなと思ったんです。

一方で、ラジオというモノに対しての憧れがずっとあって、2007年くらいに一度コンビで、BSの文化放送にてラジオの特番をやらせていただく機会がありました。そのときに、改めてラジオに関わる仕事をしたいと強く思ったんですよ。それからまた、中学生の頃のように、勝手に自分でラジオの原稿を書いたり、自分の番組を録音したりするようになりました。

そして、2009年に「オードリーのオールナイトニッポン」のレギュラー放送が始まることが決まったときに、自分の憧れの場所で自分の仲良い人たちが番組を持つということで、事務所とオードリーの2人に「ラジオの収録、見学に行きたいです」とお願いして、2回目の放送の際に見学させていただきました。

そのとき、現場には「Oh!デカナイト」もご担当されていた放送作家の藤井青銅先生という大先輩がいらっしゃって、お笑い芸人になった経緯やラジオが好きなこと、ラジオの仕事がしたいから現場に通いたいことを一通りお話ししたら、「じゃあ、作家の見習いとして毎週収録に来れば?」と誘っていただけて。そこから毎週通わせていただき、徐々に番組の会議にも呼んでいただけるようになって……というところが、一番初めのきっかけですね。

――具体的に放送作家・構成作家・脚本家として、どのようなことをしているのでしょうか?

僕の今、主だったところで言うと、「スッキリ」の「クイズッス」というコーナーの構成を担当しているのですが、「クイズッス」はデイリーで月から金まで毎日あって、芸能ニュースを発信しています。僕はその、担当のディレクターさんがまとめてくださったVTRの見せ方を考えています。

たとえば、それぞれのVTR後のスタジオの展開を考えたり、山里亮太さんの親友である“天の声”さんのナレーションの原稿を整理したり、クイズの内容や文言を考えたりとか、簡単に言うと情報をまとめる仕事ですね。天の声さんがとにかく天才なので、ご相談しながら、勉強させてもらってます。「クイズッス」のスタッフさんもみんな面白いことが大好きで遊び心があって最高ですね。ずっとお仕事したい人たちばかりです。

「ヒルナンデス!」では、大きく分けて3つあるVTRのブロックのうちの1つか2つを、僕は毎週月曜日に担当しています。たとえば、3人でロケに行くという企画があったとすると、出演者さんの武器や個性みたいなものを活かした展開を練りつつ、その3人でどういうロケをしたら視聴者に楽しんでもらえるかや、どういう情報がこの時間帯に見ている方に有益なのかなどを考えて、ロケの概要と台本を作ります。

そして、できた素材を見てナレーションの原稿を書いたり、原稿が上がってる場合はその調整をしたりとか、ディレクターさんといろいろ相談しながらVTRを作り上げていって、放送を迎えるという、チームプレイですね。冨永さんという演出の方の放送との向き合い方など素晴らしいですし、すごくスタッフさんがみんな一生懸命で良いチームです。