久間田をはじめティーン女性向けファッション誌専属モデル出身の女優たちは、こうしたファンを巻きこむPRが実にうまい。その土壌はやはり、モデル時代に培った情報発信力だ。
もともと、「ニコラ」「Seventeen」「CanCam」などの女性向けファッション誌は、伝統的に専属モデル自身の個性を活かした誌面づくりを行ってきた。
「専属モデル〇〇の私服コーデ公開」「〇〇愛用のコスメグッズ」「○○おすすめのヘビロテアイテム」など彼女たちの好みに基づいたアイテム紹介を積極的に行ったり、「○○が大人レザーに初挑戦」「○○が苦手のアイメイクを大研究!」といった本人のキャラクターやファッション傾向を踏まえた企画も多い。
さらに今、そうした情報発信は誌面にとどまらず、インターネットを通じて直接の読者以外にも向けられるようになっている。
たとえば久間田のほか、広瀬すずや永野芽郁ら朝ドラヒロインも多数輩出する「Seventeen」では、「STチャンネル by Seventeen」というアプリを使い、記事同様に専属モデルが主体となっておすすめコーディネートやメイクテクを発信している。
久間田はこのアプリで「久間田琳加・毎日コーデ」という連載を持ち、おすすめコーディネートを公開。また、配信ドラマ「17.3 about a sex」(ABEMA)で今年ドラマ初主演を務めた同誌専属モデルの秋田汐梨も、10月21日配信記事でお気に入りの“秋おしゃれ”を発信している。
こうした企画に参加する中で、10代の頃から情報発信のノウハウと感度を磨いてきた彼女たち。だからこそ、個人のTwitterやInstagramでも魅力的な情報発信ができるし、ファンの心をしっかりとつかむことができる。
そしてここ数年、こうした情報発信力を備えたモデル出身女優たちがめきめきと注目度をアップさせている。
「Seventeen」で久間田とユニット“RMRM”として活躍した永野芽郁は現在、Instagramのフォロワーは300万人以上。2017年に連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK総合ほか)のヒロインを務めた際には「Seventeen」読者層からも「朝ドラはちゃんと見るの初めてだけど、芽郁ちゃんが見たいから見ます!」といった応援の声が寄せられるなどモデルとしてのファンが女優業を後押ししている。