――人見知りはされない方ですか?
「全然しないです。小さい頃から一人でどこにでも行ける子だったんです。小学生の頃にお母さんとケンカをしたときは勝手に家を飛び出して一人で海を見に行ったこともあるし、学校帰りの電車で寝過ごしてしまって、駅員さんに『どうやって帰ったらいいでしょうか…?』って聞いたことも何度かありますし(笑)。この映画の撮影中も奥河内の方が『見るよ』『応援してるよ』と優しい声をたくさん掛けてくださって。そうした交流を通して、あらためてこの映画は地元の方に支えられているんだなと感じることができました」
――演じた雪は、どんな人物ですか?
「好きなことには真っ直ぐに信念を持って取り組むことができる子なのかと思いました。それと、ももかにとって一番に頼れる人でありたいなっていう部分はすごく意識しました。雪が、ももかから相談を受けているときに『私も自分の好きじゃないところあるよ』って言う場面があるんですけど、きっと雪は強いからこそ周りから頼られすぎて自分の弱い部分を明かせないのかなって。私もあまり友達に相談をするのが得意じゃなくて聞く側に回ることの方が多いので、そこは似た部分があるなと思いながら演じさせていただきました」
――ももかの心を開かせる雪が、とても格好よかったです。
「本当に格好いいですよね。私も雪みたいな友達がほしいです(笑)。雪が和太鼓をたたくシーンがあるんですけど、そこでも雪の真っ直ぐな性格を表したいなと思って、たたずまいに気を付けました」
――和太鼓はどれぐらい練習されたんですか?
「クランクイン前に2カ月くらい練習しました。先生に習えないときは、自分の枕に向かってたたいていました」
――何が一番大変でした?
「たたいているときは夢中だったので全然気付かなかったんですけど、本番後に手に違和感を覚えたので見てみたら、今までに経験したことがないくらいのマメができていて。物を掴む際などに痛みが走って、次の日の撮影などはちょっと大変でした。たたいている最中も、監督から何度も『もっと魂を込めて』と言われて、何度も撮り直していて。バチに自分の血が付いていることに、撮影が終わってから気付くということもありました。筋肉痛もすごくて本当に大変なことが多かったんですけど、もともと映画での私の音はプロの方のものに差し替えていただく予定だったものを、撮影中に監督が『吉田美月喜の太鼓の音でいい』とおっしゃってくださって。それは練習して良かったなって思いましたし、奥河内の方々に『太鼓を見て感動したよ』と言っていただけたことも、本当にうれしかったです」
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