「姉ちゃんの恋人」出演中の井阪郁巳、ベトナムで「もしかして“あな番”の…!」<インタビュー>

2020/11/17 07:00 配信

ドラマ

「姉ちゃんの恋人」出演中の井阪郁巳撮影=広ミノル

――「あなたの番です」(2019年日本テレビ系)以来の連続ドラマ出演ですが、「あなたの番です」に出演して環境が変わりましたか?

ありがたいことに“あな番”を見てくださっていた人がすごく多く、ご飯に行ってもサラリーマンの男性に「もしかして…」と言われたりしています。影響力ってすごい。そして僕の変化としては、演じたクオンはベトナム人の青年だったので、ベトナムに興味が出ました。コロナ禍になる前にベトナムに行ってきましたし、日本にあるベトナム料理屋さんにはかなり通っています。役を演じることで今まで知らなかった世界を知っていけるのはすごく楽しいです。

――ベトナム旅行はひとりで行ったのですか?

そうです。もうノープランで行って、ホーチミンをぶらぶらしていました。向こうはバイクと車の交通量が半端なく、道を歩くのもすごく大変なんですよ。途中で、歩いて目力で渡るぞというのを伝えながらゆっくり歩けばいいんだとコツをつかんだら楽しくなりましたね。あと、メコン川ツアーがあったので参加したのですが、ここで日本人の大学生の子と知り合いになり、一緒に観光しました。彼は一眼レフを持っていて色んな場所で撮ってくれたりしたのですが、途中で「何の仕事をしているのですか?」と聞かれて…。隠すのもあれなんで「役者をしている」と言ったら「あれって?」って目が変わったんですよ。そのときの彼の思考は、俳優→ベトナム→クオン…で(笑)。「“あな番”出ていましたよね! てかクオンって日本人だったんですね~」ってベトナムの地で言われました(笑)。みんなが見ている作品に出られて僕を知ってもらえて、すごくいい経験になりました。

――コロナ禍を経験して、仕事に対する意識は変わりましたか?

自分を見つめる時間があったのは、僕にとってすごく有意義でいいものでした。これまで演技で「よかったね」と言われることはあったのですが、最近は「面白いな」と言われることが増え、自分では分かっていないのですが何か脱皮できた気がしています。そして、仕事をより好きになりました。作品を通して僕を知ってくださった方に、より“井阪郁巳”を知ってもらおうとSTAY HOME中は、Instagramでライブ配信をしたり、自分磨きをしたりしましたね。あと、部屋に固定カメラを仕掛けて、普段の素の自分を研究しました。それで分かったのが、めちゃくちゃひとり言が多いって事。ちょっと怖くなりました(笑)。一番不可解だったのは、ドラマを見ているときに「どうしてだよ!」とツッコんでいたんですよ。ドラマの内容的にそんなツッコむものでもないし、何よりもいつもは関西弁なのに標準語になっていて…。もうこれはめちゃくちゃ不思議。でも人って、その場で起きていることと考えている事ってつながっていないことが多く、無意識で色んな事をしているのかもしれないと思いました。こういうことが芝居で役に立てばといいなと思います。

――先ほど、売れて「おしゃれイズム」に出たいとは言っていましたが、将来の夢などありますか?

おしゃれイズム」は絶対ですが、あと野球の始球式にも出たいです。学生時代に野球をしていたこともあり、マウンドで投げたい! そのために休みの日は壁に向かって硬球を投げて練習しています。出るからにはいい記録を残したいので。まぁまだ出るとは決まっていないですが(笑)。

――最後に「姉ちゃんの恋人」の見どころを教えてください。

素敵なキャラクターが繰り広げる心温まる物語なので、まず作品を楽しんでいただきたいです。その中でハロウィンマンになったりとちょこちょこツッコミどころのあるキャラクターの新之助を楽しんでいただけたら。この作品のピースになっていることがうれしいので、ぜひ作品全体を楽しんでください。そして新之助きっかけで僕を知っていただけたらうれしいです。

取材・文=玉置晴子