ノルウェーの社会学者テリエ・ラーシェン(坂本昌行)は、仕事上イスラエルやPLO(パレスチナ解放機構)に知り合いが多く、風土や人々を魅力的に感じていた。
外交官の妻モナ・ユール(安蘭けい)のカイロ赴任に伴って中東各地を旅して回っていたある日、夫妻は二人の少年がにらみ合って武器を手にしている光景を見かける。
憎しみにあふれた瞳。しかし、その奥に抱えているのは二人とも同じ恐怖なのだと気付いたそのとき、彼は決意する。「中東に和平を。少年同士がこんなことをしないで済むところへ」
当時、イスラエルとパレスチナは長らく緊迫した状態にあり、公人同士が会えば法に触れる。PLOに至っては死罪と決まっていた。
誰もが無茶な話だと一笑に付すなか、モナの上司であるノルウェー外務副大臣のヤン・エゲラン(河合郁人)に思いを説いて協力を得られることに。
しかし、極秘裏に準備を進めていた両代表の面会がいよいよ翌日に迫ったある日、大惨事が起きてしまう。
そして、降りかかるさまざまな難局をどうにかこうにかくぐり抜けようと模索するテリエに、ついに待ち焦がれていた連絡が入る。
これまで非公式に進めるために民間人が派遣されていたイスラエル側の代表が、外務省事務局長のウリ・サヴィール(福士誠治)に代わる。
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