――具体的には?
例えば、私が今まで頂いてきた役って今回でいうときっと、とても症状が重い患者だったんだと思うんです。いかに症状の重さを表現するか、いかに病院内で目立つか、いかに観客と主演にインパクトを与えるか。そういう役作りをして主張だらけだったんです。遊び甲斐があるし楽しい。でも主人公、ヒロインって、物語そのものを体現している存在だから自己主張じゃなくて物語そのものにならないといけないんです。そこには百山月花自身の感情や主張は不要で、教科書の模範解答じゃないといけなくて、エルナ自身の素直な息遣いだけが求められるんですよね。
――今回は受けメインの芝居、と?
はい、そうなんです。しかも、私の発するセリフ一つ取っても、動き方や演出を取っても、幾通りもの受け取り方ができるものになっているんです。どう受け取るかは観に来てくださる方々に委ねたいとは思いますけど、私の中では一つの解を持って演じたいので、こういうつもりで言っている、というように細部まで作り込んだ上で、演じるようにしているんです。あ、だから2回以上観てほしいってとても月並みですけど、絶対に、本当に絶対に、2回目以降は「わぁ!よくできてる!すごい!!」って思ってもらえるはずなんです。
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