現在放送中の西内まりや主演ドラマ「突然ですが、明日結婚します」(毎週月曜夜9:00-9:54フジテレビ系)のセットツアーが湾岸スタジオで行われ、今作のセットのデザインを手掛ける武田麻衣子氏にインタビューを敢行。セットに込められた思いや、デザイナーとして心掛けていることなどを聞いた。
――今作の美術コンセプトについて教えてください。
少女漫画が原作なので、働いているOLさんや、主婦など少女漫画を昔から読んでいたであろう人たちが、1週間の初めに見て元気になれる画面が良いよね、ということで、全体を通して、明るい画面を意識しました。特に小野(森田甘路)のマンションに住んでみたいとか、カナママ(椿鬼奴)のバルに行ってみたいなとか、みんなが少し憧れられるような空間を目指しました。
―― 一番作るのに大変だったセットは?
小野の住むマンションのペントハウスには、実際入ったことが無くて、高層マンションのペントハウスは一番最初に買われちゃうので、ロケハンもできませんでした。
ある意味“仮想空間”で、いろんな資料を見ながら自分の中での憧れを込めたという感じです。見たことのない空間をオリジナルで作ったというのは苦労した半面、やりがいもありましたね。
――小野の部屋で特に気に入っている部分はありますか?
名波(山村隆太)のいるスペースは、和室の小上がりになっているようなスペースを意識しました。狙いはあそこで今後イチャイチャしてほしいと思って、キッチンや上の階に上がる階段からも画が狙える仕組みになっており、あの狭い空間でいろんな“ラブなところ”を撮れるといいかなというのが狙いです。
――監督と一番議論を交わしたセットの部分は?
監督のニュアンスをつかみ取るのが非常に難しかったのは、あすか(西内)の実家です。
実家っていうと和室があって、建具も古くてという印象で、こたつが「サザエさん」の家のようなコテコテのものを想像してしまうんですが、とにかく監督からは明るくしたい・おしゃれにしたいと要望がありました。
それを受け、「実家をリフォームしたという設定にするのはどうでしょう?」と監督に提案しました。
子供の時から住んでいたであろうという設定の下、あすかたちの身長を測っていた柱の傷が残っていたり、新築のおうちに見えないような工夫をしました。
――美術をやる上で心掛けていることはありますか?
私は元々すごくテレビっ子だったんです。父がバラエティーを、母はドラマをずっと見ている中で育って、ドラマを見ることが当たり前の日常でありました。
この仕事を始めても、相変わらずドラマはすごく見るんですけど、その時に職業的に見るのもありますけど、一般の視聴者さんのような感想も持っていて、アイドルとかもすごく好きでミーハーなんです(笑)。
世の中ではやっているものもすごく好きで、はやりの場所に行ったり、見たりします。
友達と飲みに行くときもお店の雰囲気、友達の選ぶメニュー、友達の服装など、この仕事をしているからといって、業界の人としか触れ合わないことはしないようにしています。
なるべく遊ぶ、ミーハーでいることを大事にしています。
――セットの中で遊び心を入れているところはありますか?
バルの裏設定で、カナママはいろんな国の男の人と付き合ったことがあるという設定があり、いろんな国の置物が置いてあったり、ランチメニューが毎週変わっていて、その国のテーマのときの旗を立てている部分が遊びどころですね。
■2月20日(月)放送の第5話は、神谷(山崎育三郎)とあすかのキスを目撃してしまった名波は、莉央(中村アン)や桃子(岸井ゆきの)と一緒に小野の部屋でお好み焼きパーティーをするあすかが、やたらと明るく振る舞う姿に困惑する。一方、あすかは、いずみ証券の神谷と新しく始める共同プロジェクトを担当しないかと上司に打診される。
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