最後の収録を終えて、今、番組を離れる寂しさをひしひしと感じています。
初回の収録前、愛川さんやスタッフの皆さんが、「そのままで良いんだよ」と言って背中を押してくださったことを昨日のことのように思い出します。峰(竜太)さん、薬丸(裕英)さん、(山田)五郎さんもいつも優しく見守ってくださり、本当に温かい現場でした。
7年半担当した中で1番思い出に残っているのは、アド街1000回放送を機に愛川さんから井ノ原さんへバトンタッチした時のことです。
愛川さんは最後まで誰にも病気のことを伝えず、爽やかに番組を離れていかれて、当時はとても寂しかったのですが、今考えると本当にかっこいい去り方だったなと思います。
そして新しく宣伝部長に就任された井ノ原さんが番組の雰囲気にぴったりで、あっという間に番組になじまれたことも驚きでした。井ノ原さんの温かく周りを包み込む太陽のような人柄のおかげなのですが、番組のパワーがそんな井ノ原さんを引き寄せたのかなとも思っています。
新しい形のアド街が出来上がっていくその瞬間を一緒に過ごすことができたのは、貴重な経験でした。
アド街の魅力といえば、何と言っても25年分のさまざまな街の歴史が記録されていることです。
変わりゆく街の姿だけではなく、そこに息づく街の人たちの笑顔や涙、街を支える苦労や愛など、アド街でしか見られないリアルな表情がたくさん収められているんです。
アド街の25年スペシャルでは、そんな街の人たちの姿にジーンときてしまいました。
愛川さんの言葉「街を作るのは人なんだ」という言葉が、時代とともに形が変わっても番組にしっかりと根付いているのだと思います。
そしてレギュラーの皆さんがとっても街に詳しい! 峰さんはほぼ毎回街の下見に行かれていますし、薬丸さんは本当にグルメに詳しく、どの街にも必ずと言って良いほど行きつけのお店があります。そして五郎さんの歴史解説は毎回勉強になることばかり。そんなレギュラーの皆さんの存在が、番組に深みを出しているのだと思っています。
視聴者の皆様へ
今まで応援していただき、本当にありがとうございました。
他の番組の取材で街に出ると、「アド街見てるよ!」と多くの方から声をかけていただき、いつも元気をいただいていました。今はコロナで大変な時代ですが、いつかそんな時もあったねと笑える日が来るまで、皆さんが街を支え続けた姿が番組を通じて多くの人に伝わり、残っていけばいいなと思っています。これからも10年20年と長く続く番組になるよう、引き続き応援よろしくお願いいたします!
後任の片渕アナウンサーは努力家で度胸があり、みんなに愛されるキャラクターの持ち主です。片渕さんなら井ノ原さんの良きパートナーとして、きちんとバトンを引き継いでいってくれると期待しています。得意のダンスにも注目です! 今後のアド街にもぜひ、ご期待ください!
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