「NHKスぺシャル パンデミック 激動の世界」が伝える社会への視座<大越健介キャスターインタビュー>

2020/12/06 07:00 配信

芸能一般

【写真を見る】マハティール・マレーシア前首相をインタビューする大越キャスター(C)NHK

――コロナ第3波も拡大する中、現場取材にも影響が出ていますか? 第3回「停滞か変革か 岐路に立つグローバル資本主義」ではデジタル・トランスフォーメーション(DX)の必要を伝えていましたが、取材にも求められていますか?

三村:第1・2回については本当に緊急でしたので、制作上の都合で大越さんの取材機会を作ることができませんでした。第5回では、台湾に行っていただくことを模索しましたが、行って2週間・帰って2週間という期間、大越さんを離しておくわけにはいかないので、リモート取材になりました。第6回は、感染対策を十二分にしながらなるべく多くの研究室などに足を運び、現場で考察していただきたいと思っております。

大越:本当は全ての現場に、セルビアでもブラジルでも行きたいですけど、今はそれが許されない状況です。それぞれの現地のスタッフが取ってきてくれた素材を、一生懸命編集しています。

第4回(「問い直される“あなたの仕事”」)で、ライフスタイル、ワークスタイルの変化という内容をお伝えしましたが、私も一人のサラリーマンとして通勤がままならず、リモートワークをするようになり、そんな中でKDDIの研修に参加して、見えてくるものがありました。

実際にインタビューを行うと、デジタルの力をものすごく感じます。海外出張に行かなくても取材をできるのではないかと。DXという概念はもちろんこれだけではないと思いますが、デジタルでできるものはどんどん代用されていくことを取材現場でも実感しています。リモート越しであっても通じ合えるところはあるのではないかと。

これまでいろんな方と会ってきて、初めてのインタビューではない方もいらっしゃるので、一回目以上に今回は突っ込んで聞けたという部分もあります。それも一つの現場感かなと思います。現場にはいけなくても、臨場感をもって取材をするという方針は変わっていません。

三村CP:捕捉しますと、リモート取材ではなかなか本音を聞き出せないという風に当初は思っていましたが、第5回で大越キャスターが話を聞いた方々は、みなさんが本音で話してくださっているんですね。デジタル取材の環境に先方が慣れているのか、逆に話しやすい側面もあるのか、驚くような米中の本音を語っていただいているので、楽しみにしていただければと思います。

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