舞台あいさつに欠席したプペル役の窪田正孝からは「本日は『映画 えんとつ町のプペル』完成披露試写会に参加できなくて残念です! 今、当たり前だったことができなくなり、人との距離や制限が生じてしまった一年となってしまいました。だからこそ、この作品は2020年に公開すべき映画だと思います。どうか楽しい時間をお過ごしください」というビデオメッセージが届けられた。
原作者であり、制作総指揮を務めた西野は「絵本制作でくじけそうになったことはないんですけど、バッシングが多かったんですね。僕へのバッシングはいいんですけど、一緒にやってる友達までヒドイ目にあってたのはツラかったですね。それをひっくり返さないまま人生を終えてしまうと、友達にツライ思いをさせたまま終わっちゃうから、そこは原動力になってました」とこれまでを振り返った。
イベントの後半ではロザリーナが登場し、エンディング主題歌「えんとつ町のペプル」を生披露。伊藤も「すごく幸せな時間でした。感動しました!」と映画とリンクした歌の世界に浸っていた。
最後は、芦田が「ルビッチの『星があるか分からないけど、ないことも分からない』というセリフが好きで、“出来る”と思うのも自分だけど、“出来ないから”って諦めてしまうのも自分だから、まずは一歩踏み出してみよう、チャレンジしてみようっていう意味だと感じました。
それはすごく大事だなと思ったので、一歩踏み出してみようかな、ルビッチみたいにちょっと頑張ってみようかなって気持ちになりました。この映画を見ていただいた皆さんにもそう思ってもらえたらうれしいです」と熱く訴えかけ、西野が「この作品は自叙伝です。何かに挑戦するとあれやこれや言われたので、その時の気持ちを正直に書きました。同じように挑戦して、たたかれたり、笑われたりしている人に刺さるんじゃないかなって。夢を語れば笑われる、行動すればたたかれる現代社会の縮図を物語にしました。
映画の中で、町中の人がみんな白旗を上げる中、『(星を)誰か見たのか? 誰も見てないだろ。だったらまだ分からんないじゃないか』と芦田さんが叫んだ時に泣きました。これは世界中が求めているメッセージだと思います。この声が、エールが一人でも多くの方に届くとうれしいです」と作品に込めたメッセージを話して、舞台あいさつを締めくくった。
「映画 えんとつ町のペプル」は12月25日(金)より全国公開。
◆取材・文・撮影=田中隆信
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