内村光良、映画「金メダル男」で愛娘からの○○に号泣寸前

2017/03/31 07:05 配信

映画 インタビュー

映画「金メダル男」で原作・脚本・監督の他、自ら出演もした内村光良

内村光良が原作・脚本・監督を務めた映画「金メダル男」(2016年)のBlu-ray&DVDが、4月12日(水)に発売される。同作は、内村&知念侑李(Hey! Say! JUMP)のW主演で、“全ての1等賞をとること”を夢に掲げた、一人の男の生涯をコミカルに描いた物語。発売を記念して内村を直撃、あらためて作品を振り返ってもらった。

――映画の公開後、皆さんの反響はいかがでしたか?

よく聞いたのは、もっとハチャメチャかと思ってたっていうことでしたね。もっとコメディータッチかと思っていたら、後半はドラマチックだったって。

一番うれしかったのは、共感してもらったことですね。好き嫌いが分かれるんじゃないかなと思っていたので。

例えば、本当は一つのことをずっとやり遂げることが、人生としては豊かであり、いい生きざまなのかもしれないですけど、主人公の泉一は真逆じゃないですか(笑)。

あっちゃこっちゃ手を出して、それを理解できないと思う人もいるんでしょうけど、この人の中では、“あらゆることの一等賞を目指す”という一つのことはぶれてないんですよね。

これから見られる方は、泉一はちょっと特殊な男ではありますけど、全くぶれずに生きているということを解釈して見てもらえたらいいですね。

あとは、全くめげないところがが、泉一のすごいところ。失敗してどんなに落ち込んでも「またこいつやるな!」っていう。

諦めも早いし、すぐ別のことで1等賞を狙おうとするんですが、この人は1等賞を取ろうとするまでの過程が好きなんじゃないのかな。取ったら終わりで、取るまでがとても充実している。そんな泉一の姿が、見てくださる方の励みになってもらえたらいいなと思います。

――内村さんと同世代の男性からの支持が多かった気がします。

自分と同い年の男の人生を描いてますから、やっぱりその世代は共感してくれるんだと。その時代にはやった曲や流行語とかを織り交ぜているので、若い人はもしかしたら分からなかった部分もあるかもしれないです。

特に、ムロ(ツヨシ)くんのTシャツに書いてあることは分かりにくい。DVDで何回も巻き戻して見られますから「これはこういうことだったんだー」っていうのを、後から楽しんでもらえたらいいかもしれないですね。

――舞台あいさつで、印象的なことはありましたか?

知念の人気がすごかったですね。私もHey! Say! JUMPの一員かと思いました(笑)。くっついていったらワーキャー言われますから、なるべく近寄って登壇しました(笑)。

――舞台あいさつでは、知念さんと土屋太鳳さんがダンスを、内村さんと木村多江さんは漫才の出だしを、それぞれ披露されていました。皆さん、かなり練習されたんじゃないですか?

そうですね。皆さん、撮影日とは別に、練習日を取ってくれて。忙しい中、合間に練習してくれたのはうれしかったですね。そこは、メーキング映像としてたっぷりと収録されていますので、楽しみにしていてください。私も1回見ましたが、懐かしかったです。これ、よく撮り切ったなーって思いました。

知念が「坂本龍馬の一生」をダンスで表現するシーンは、あの踊りがすごく好きで、作中でも見どころです。メーキングもぜひ見てください。

――知念さんとは「スクール革命」(日本テレビ系)でも共演されているので、長いお付き合いですよね。今回の映画出演で、あらためて感じられたことはありますか?

人見知りなところが、私と似てるんですよ。だから、今もそんなにベッタリする関係じゃないんです。あの番組は、みんな収録が終わったらサッと帰るので、みんなベタベタしてないんです。でも、修学旅行の企画のときは、泊まりなのでえらい飲みますけど(笑)。距離感のいいお付き合いをしてます。

――作中で、泉一は小学生のときに1等賞を取り続けますが、中学に入って挫折しますよね。内村さんご自身の学生時代はいかがでしたか?

中学生までは調子よかったです。高校生くらいから落ちていきました(笑)。井の中の蛙だったんでしょうね。映画でもそう言ってますけど、上には上がいるもんだなと。でも、そういうのも青春で、今となっては懐かしいです。中学で野球部に入っていたときは、野球に打ち込んでいて充実していましたね。

――女子にもモテたんじゃないですか?

中学のときが一番モテました! 間違いなく、中学が私のピークだと思います(笑)。バレンタインデーにチョコレートをいくつかもらいましたからね。

――今、内村さんが金メダルをあげたい人はいますか?

やっぱり娘と息子ですね。毎日頑張ってますもん。私は溺愛していますし、親ばかですから(笑)。

――映画の中に、泉一が子供から金メダルをもらうシーンがありますが、内村さんがお子さんからもらったことは?

メダルは、もらったことはありませんが、娘から! 「映画頑張ってね」と、書いた手紙をもらいました。ちょうど撮影しているときで、「ヤバイヤバイ、これ泣いちゃう!」って思いました(笑)。今でも大切に取ってあります。

――最後に、この作品は内村さんの中でどういう位置付けになりましたか?

3作目ですが、今までで一番自分の色が強く出たと思います。1作目は初めてのことばかりで、とにかく撮ることがうれしくて。2作目は鈴木おさむさんの原作というのが大きかったので、これは監督として撮りました。

今回は全部ゼロからなので、マニアックなところもあるし、自分の色が一番出た作品になったと思います。

【ストーリー】

東京オリンピックの開催に日本中が沸いていた1964年。長野・塩尻市に、一人の男の子が生まれた。彼の名は秋田泉一。 小学生の時に運動会の徒競走で1等賞に輝いた彼は、その幸福感にとりつかれてしまう。

以降、絵画や書道、火起こし、大声コンテスト、マスのつかみ取りに至るまで、ありとあらゆるジャンルで1等賞をゲット。いつしか「塩尻の金メダル男」と呼ばれるまでになっていた。ところが中学に入学すると、思わぬ落とし穴が…。

1等賞からすっかり見放された泉一は、高校入学を機に巻き返しを図るが、それはめくるめく七転び八起き人生の始まりに過ぎなかった…。どうなっちゃうんだ泉一!? 頑張れ泉一!