歌手の島谷ひとみが25日、ライブ「HITOMI SHIMATANI CROSS OVER 2020 “Nacimiento”」を東京・浜離宮朝日ホールで開催した。この日のアンコールで島谷は、多方面のアーティストたちが“αメンバー”として参加する新形態のバンド「miscellaneous(ミセレイニアス)」の結成を発表。2021年、同バンドでポストロックに挑戦する島谷はアジアを中心としたワールドツアーを目標に掲げ、「音楽は国境を越えるというのを証明したい」と声高に宣言した。
島谷のライフワークとも呼べる「CROSS OVER」は、ポップスにクラシックなどの異ジャンルを融合させて聴かせるライブシリーズ。この日は、アコースティックギター、ベース、ピアノ、パーカッション、バイオリンというアコースティックな編成で届けられた。
KOKIAが提供した「あなたを胸に生きてゆく」で始まり、ポップな「Stay with me」で会場の雰囲気を和らげた後、「みなさん、こんばんは。そしてメリークリスマス!」と島谷があいさつ。「今年は新型コロナウイルスの影響でいろんなことがありましたけど、年の瀬、こんな素敵なホールのステージに立てていることを嬉しく思っています。大変な中、みんなが集まってくれたので、いつも以上に気合が入っております」と意気込みを伝えるとファンからは大きな拍手が沸き起こった。ライブ前半は、メッセージ性の強い「心のままに」やピアノとバイオリンだけのシンプルなサウンドが特徴の「愛の詩」など、じっくりと聴かせる曲をメインに構成された。
会場の浜離宮朝日ホールは来年改装されることが決まっており、この日が改装前、最後のステージだという。「どうやら私がこのホールの最多出場らしくて、『最後の公演をぜひ』とお話をいただいてうれしかったです」と会場への思い入れを語り、改装後のこけら落としもやりたいと希望を伝えた。
ライブ後半では「懐かしい曲、久しぶりの曲もいろいろやります。次の曲も15年以上かな?」と言って、ラテンのリズムの「月影のエデンへ」を披露したほか、ファンが大きな手拍子で盛り上げた「SPLASH」など、アップテンポな曲を多く聴かせ、最後は2015年に国連サミットが採決した“SDGs”のテーマソングになっていた「CYCLE〜サイクル〜」で締めくくった。
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