鬼頭明里、演じた役は“分身”のような存在「自分にとってすごく大事というか、自分の一部になっています」<Interview>

2021/01/03 08:00 配信

アニメ インタビュー

鬼頭明里がインタビューに応じた

――「魔術士オーフェンはぐれ旅」の第2期「キムラック編」に出演が決まった時の気持ちは?

ビックリしました。というのは、私はメッチェンのオーディションを受けたわけじゃなくて、第1期の時に別キャラクターのオーディションを受けたきりだったので、「メッチェン役で第2期からの出演が決まりました」って聞いた時、本当にビックリしたんです(笑)。

“どんな役なんだろう?”と思って台本を読んでみたら、すごくかっこいい女性だったので、それにも驚きましたし、まさか第2期から参戦できるとは思っていなかったのでうれしいという気持ちも大きかったです。

――声を演じる“メッチェン”はどんなキャラですか?

クールでカッコ良くて勇ましい女性ですけど、仲間思いだったり、優しいところもあったり、ちょっと高所恐怖症だったり(笑)、かわいらしい面もある魅力的なキャラクターだなって思いました。ちょっとした弱点があると親しみやすさも感じます。

――人気作に途中から加わるというのは、プレッシャーがありつつも、やりがいも感じられたかと思いますが。

「はぐれ旅」の第2期からの参戦、しかも自粛期間明けのアフレコ体制になってからの参加だったので不安もありました。2〜3人ずつアフレコをするんですけど、温かく迎えていただいてすごくやりやすかったです。

特に森久保祥太郎さん(オーフェン役)や大久保瑠美さん(クリーオウ・エバーラスティン役)は、私が第2期からの参戦で不安になっているのを察してくださったのか「何でも聞いてね」って言ってくださったり、原作ファンでもある大久保さんに「メッチェンのイメージにピッタリだったよ」って言ってもらえたので自信をもってやることができました。

――“メッチェン”の声はどんなイメージで作りましたか?

見た目がカッコよくて勇ましい女性なので、最初は見た目通りの印象で勇ましい感じでやり始めました。戦闘シーンとかは、ちょっと男の子っぽく聞こえる感じで。

でも、監督から「大人の女性の方に振ってほしい」という要望があったので、それを意識して臨みました。

――鬼頭さんから見た主人公・オーフェンの魅力は?

見た目はとがっていて“オラついてそう”なのに、実は優しかったりするんです。クリーオウやマジクのことを「ジャマだよ!」とか言いながら、結局面倒を見て助けてあげていますし、やっぱりいいヤツなんだなって(笑)。
強くて優しくて頼りがいがあって、まさに主人公って感じがして、そこが魅力です。

――普段、声のお仕事のためにしていることがあれば教えてください。

昔から漫画が好きで、普段漫画を読む時は音読することが多いです。「自分が演じたらこんな感じかな?」とか考えながら一人で何役も(笑)。これは声優になる前からやっていました。

――アーティスト活動も並行して行われていて、表現の幅を広げていますが、いろいろされている中で“声優”のお仕事の良さは?

いろんな役になれて、いろんな作品の一部になれるところが私は好きです。昔からアニメを見ていても「このキャラクターが好き!」「このキャラクターに会いたい!」じゃなくて、「このキャラクターになりたい!」って思うことが多かったので、声優としてそのキャラクターになれるのは私にとってすごく楽しいことです。

――演じてきた役はご自身の“分身”みたいな感覚でしょうか?

あぁ、確かにそういう感じかもしれません(笑)。この役をやったからこそ、その後でこんな役もやれたということがありますから、その作品で演じたというだけじゃなくて、自分にとってすごく大事というか、自分の一部になっています。

――声を演じているキャラクターも物語の中で成長したりしますしね。

そうなんです。シリーズものはその成長が目に見える感じがしますけど、シリーズじゃなくて1クールの作品でも最初の頃と最終回では違いや変化がありますから、それも楽しいところです。
1クールの作品だと、ようやくキャラがつかめたなって思ったらもう後半だったり、最終回だったりするんです(笑)。