マヂラブ野田、M-1優勝後に果たした“人生の目的”を明かす<囲み取材全文リポ>

2020/12/30 12:00 配信

バラエティー

【写真を見る】テレビの仕事について「汗水流して“働いてるな!”って感じがします」と語る野田クリスタル(左)

「本当に漫才じゃない漫才見たことあるんで」(野田)


――先ほど“深夜番組を”というお話もありましたが、野田さんが「R-1ぐらんぷり」を優勝した時には地上波で優勝者特番がありました。もしお二人で地上波の特番ができるとなったらやりたいことはありますか?

野田:“地下”ですね、やっぱり。地下芸人の這い上がり。タイトルそれでいいかもしれない(笑)。2021年も「マヂカルラブリーno寄席」を(東京・渋谷の)ヨシモト∞ホールでやるんですけど、それも“地下メンバー”や元々“地下”だったりした人が集まってるんで。

村上永野さんとかね。

野田:やっぱ改めて地下芸人の“地下臭”を味わいたいですね。昔の深夜番組って“地下臭”を感じさせてくれたじゃないですか。それがしたいですね。

村上:深みを見てほしいですよね。僕らなんか多分、“0階”ですよね。そこを理解してくれた人は、地下にとんでもない空間が広がっているっていうのを、ちょっと見に行ってほしいんですよね。そういう意味では、僕らがそういうところの入り口になれたらいいですよね。

野田:言わせてもらうと、“俺らごとき漫才”なんですよ。俺らごときは所詮漫才っすね。漫才じゃないものを見せてやろうっていう。

村上:漫才じゃないのめっちゃ見たから(笑)。

野田:俺らごときが、本当に恐れ多くて言えないです、「漫才じゃない」なんて。本当に漫才じゃない漫才見たことあるんで。

村上:当然のように曲がかかるとかもあるしね。物をめっちゃ持ち込むとか、脱ぐとか、いくらでもありますんでね(笑)。

――以前は「ウケなくてもいい」って精神でやってるとおっしゃっていたこともありますが、今回のM-1は審査員にもウケたということで、その精神が「ウケたい」に変わったきっかけは何かあったんですか?

野田:変わったのは結構前で、2016年くらいに「頑張ろう!」って思ったんですよね。このままぬるく生きてたら死んでしまうぞと思って、勝ちたいと思ってすべりにくいネタを作っていって。ニュアンスでネタをやらないというか。その時できたのが「天然おバカさんキャラ」のネタで、あれは結構安定してましたね。

村上:「フレンチ」の前身みたいなね。

野田:そう。だから、M-1決勝の1本目でやっていいようなネタが出来上がっていって、その年はダメだったんですけど、次の2017年は決勝まで行けて、結局決勝ではハマらず。今度は審査員の方を意識しなきゃいけなくなったんですよね。で、2018年、2019年と落ち続けて、2020年は審査員の方をだいぶ意識しましたよね。2017年だったら絶対に「つり革」を1本目にやってましたね。

村上:2回目の決勝だからこそ、その辺の感じが分かりましたね。

野田:2017年だったら「天然おバカさんキャラ」やって「ミュージカル」が正解ルートだったんですよね、多分。今年はそれを思って「フレンチ」やって「つり革」。

村上:途中でむちゃくちゃぶれてましたけどね。

野田:何度もぐるぐる回ってましたけど。

村上:「つり革」を1本目にしようかなって。まあ“たられば”ですけどね。

野田:結局はね。

――M-1で優勝して売れたら、今度はお二人に“芸能人感”が出ちゃうと思うんですが、それは嫌だったりしますか?

野田:まあでも“芸能人”出ちゃいますよね。

村上:出るのかなあ(笑)。

野田:でもそれは結構言われますね。「え、でもあれでしょ? あんまりテレビとか出たくないっしょ?」とか、テレビの人とかに(笑)。

村上:そういう訳ではない。そんな孤高の芸術家とかじゃないですから。

野田:そのイメージがあるんですけど、別にそういう現場好きですし。ウケたすべったがあって。反省してるのが毎回楽しいし。やっぱライブも出過ぎるとなあなあになってきちゃって、すべっても反省しなくなるんで。大宮のライブのコーナーですべっても何の反省もしないんで、僕。

村上:「すべったとこ面白かったよね」みたいな話してますからね(笑)。

野田:何の成長もしない話し合いをしてるんで(笑)。

村上:「またすべろう」みたいなね(笑)。

野田:そう、「また明日もすべろうぜ」って(笑)。そんな話を毎日繰り返していて。

村上:本当に良くない(笑)。

野田:テレビはちゃんと(すべったら)汗出るんでいいっすよね。汗水流して「働いてるな!」って感じがします。