貴重映像と新証言から残留日本兵・横井庄一の真意に迫る<九州沖縄ドキュメント ムーブ>

2021/01/07 07:10 配信

芸能一般

「恥ずかしながら ~残留日本兵 横井庄一の戦争~」より

JNN九州沖縄7局のブロックネットで放送されている「九州沖縄ドキュメント ムーブ」(毎週日曜朝5:15RKB毎日放送、JNN系列九州各局でオンエア)。1月10日(日)は、CBC(中部日本放送)製作の「恥ずかしながら ~残留日本兵 横井庄一の戦争~」を放送する(CBCでは2020年11月に放送済)。グアム島のジャングルで28年の潜伏生活を送っていた元日本兵・横井庄一さんが発見されたのは1972年。当時のCBC取材班が撮影していた秘蔵映像と、数々の新証言を紹介する。

19世紀終りのアメリカとスペインによる米西戦争の後、アメリカが植民地支配していたグアム島。太平洋戦争初期、日本はグアム島を占領し、「大宮島(おおみやじま)」と呼んでいた。1944年、アメリカが奪還。それはわずか3週間あまりの戦闘だった。この戦いで日本軍約2万人のうち1万9000人が命を落とした。

1972年、気軽に行けるリゾート地として日本人が詰めかけるようになっていたこの島が、数十年前まで“戦地”だったという記憶を呼び覚ます出来事があった。現地の猟師が、ひとりの「日本兵」を発見したのだ。その人の名は、横井庄一。愛知県出身の陸軍軍曹だった。日本の無条件降伏を知らされず、グアム島のジャングルに身を隠し、28年間戦いつづけていた。

当時、横井さん発見のニュースは、日本中で大きな話題となり、帰国時の羽田空港、名古屋の実家に移動する途中の名古屋駅は、まるでスーパースターが凱旋したかのような熱狂に包まれた。

約30年ぶりに祖国の地を踏んだ横井さんの第一声は、「恥ずかしながら生きながらえておりました」だった。元日本兵の発した「恥ずかしながら」は、その年の流行語にまでなった。

番組では、横井さん発見の第一報を当時、現地から日本側に伝えた男性がテレビカメラの前で初めて証言する。そして、グアムの戦いの「最後の生き残り」と言われている90歳の男性が当時を振り返る。さらに、92歳の横井さんの妻が、1997年に82歳で亡くなった夫の胸の内を語る。

横井庄一さんはどう生き延び、いったい何を恥じていたのか? 残されたJNNの貴重映像と証言から、その真意に迫る。