上川隆也、栗山千明、甲本雅裕「遺留捜査」シリーズ誕生10周年記念イベントで2021年の抱負を語る

2021/01/08 21:10 配信

ドラマ

遺留捜査10周年記念トークイベントに登場した(左から)甲本雅裕、上川隆也、栗山千明(C)テレビ朝日

上川隆也(糸村聡役)コメント全文


――2021年で「遺留捜査」は10周年を迎えましたが、その心境は?

作品が始まった当初は、これだけ長く続けられること自体、想定すらしておりませんでしたので、今とても不思議な感慨でいます。ただ、「遺留捜査」は10周年といっても、シリーズとしては6作目。その間に計10本のスペシャルドラマを挟みながらお届けしてきた作品ですので、“シリーズとして10年間続けてこられた”という感慨よりも、むしろ“1本1本を重ねてきて、ここにたどり着いた”という感覚の方が強いような気がするんです。だからこそシリーズだろうが、スペシャルだろうが、同じような感覚で臨んできました。今も“また次のシリーズにつなげるぞ!”というような気持ちがまったくないまま、ここにたどり着いたという感じです。

――糸村といえば“スーツ+スニーカー”が定番スタイルですが、真冬の京都では変わったりするのですか?

一度、冬のスペシャルを収録した際にはいつもの出で立ちに加え、手袋とマフラーを着けて臨んだのですが、どうやらこの冬はそれでは太刀打ちできなさそうな予感がしておりまして…。糸村の身が心配ですので、彼に成り代わりまして今、上川が上層部に直談判をしているところです(笑)。いい結果が出ることを祈っております。

――新メンバー・戸塚純貴さんの印象は?

彼はとても“場が乱れる男”で、撮影初日からとてもいい絡みができました。今回のシリーズから参戦する沖田という役の意気込みや心構えと、戸塚くんの気持ちがうまくリンクしているような感じがあり、沖田が“特対”の部屋で何をしてやろうかと思っている気持ちが、そのまま表れているような気がします。視聴者の皆さまには、戸塚くんがもたらしてくれている“リフレッシュ感”も十分に感じていただけるでしょうし、新しい「遺留捜査」の大きな見どころになっていくと思います。

――今年の抱負を教えてください!

「適当」です。字義的にはあまり良くない印象でとらえられてしまうことが多いのですが、本来は文字通り、「その場その場で当たることに適したことをやっていく」という意味らしいんですね。まさに今、情勢が二転三転していく中、その時々の変化に合わせて、真っ当なことをやっていきたいと思っています。

――10年の歴史の中で特に印象に残っているストーリーやシーンは?

やはり甲本さん演じる村木さんがピンチに陥ったストーリー(※スペシャル第9弾/2019年12月放送)でしょうか。それはさかのぼると、第2シーズンの第5話(※田中哲司演じる同僚が凶弾に倒れるエピソード)につながるのですが、あんな面持ちになる糸村はこれまでにもありませんでしたし、糸村にもそれなりの出来事があったんだな、ということが分かる一幕だったと思います。ぜひ過去のエピソードは配信でご覧いただけたらと思います。

――今後、「遺留捜査」で挑戦してみたいことは?

これまでロッククライミングなどにも挑んだのですが、あれは“挑戦”というよりは“無理難題”だと思っています(笑)。もしかしたら今回のシリーズでは“寒さ”に挑戦しているかもしれません。どこまで耐えられるのか、挑んでみろと言われているのかもしれないですね。

――「遺留捜査」ではアドリブはどのようにして生まれているのですか?

甲本さんからアドリブがこないわけはない、と思っていると言いますか…どこかに差し挟まれるのは想定済みですので、その時々の気持ちやシチュエーションに合わせて対応するようにしています。村木さんは急に歌い出したり、踊り出したり、「そんなこと台本に書いてなかったよな」というようなことを、スキを狙ってやってくるので、僕らがそれに対処した結果があのようなシーンになっています。甲本さんは「脚本をもらってからが挑戦」とおっしゃいますが、まさに甲本さんは現場でどんなことができるのかをどんどん試し、挑んでいるので、それが甲本さんにとって“村木としての「遺留捜査」との向き合い方”なんだと思っています。

――小田和正さんが手がけた第6シリーズの主題歌「風を待って」を聴いた感想は?

小田和正さんには第3シリーズから主題歌を手掛けていただいて、これが3曲目になるのですが、どの曲もそれぞれに「遺留捜査」に寄り添った歌声、歌詞、メロディーで作り上げてくださいました。本当にありがたいことですし、10年目という節目に小田さんの優しい歌声で物語をお届けできることを心からうれしく思います。本当に胸に染み入る音色だなと思います。

――視聴者にメッセージをお願いします!

今回のイベントでは僕らのバックに“10”をかたどった竹のオブジェを飾っていただきましたが、「遺留捜査」も1作1作、節を重ねて成長し、成長させていただいてきた作品だと思っています。今回10周年ということで10個目の節を刻もうとしています。またここから上へ上へ、竹のように真っすぐ伸びていきながら、新しい、そしていつもと変わらない「遺留捜査」をお届けしていきたいと思っております。