磯村勇斗&泉澤祐希、両想いの2人がSF作品を制作 “盟友への信頼”と“制作秘話”を明かす<Interview>

2021/01/12 17:45 配信

芸能一般 インタビュー

「アクターズ・ショート・フィルム」で監督に挑戦した磯村勇斗(写真左)、デモ隊のリーダーを演じた泉澤祐希(写真右)

磯村勇斗柄本佑白石隼也津田健次郎森山未來という5人の人気俳優が、制作費・制作日数など同条件で25分以内のショートフィルムの制作に挑んだ「アクターズ・ショート・フィルム」が、1月13日(水)昼0:00よりWOWOWオンデマンドにて配信スタート/1月23日(土)夜7:00 よりWOWOWプライムにて放送されることが決定した。この番組から約5,000本のショートフィルムが集まる米国アカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」のグランプリを目指す。

今回、多彩な役柄で出演作が後を絶たない若手実力派俳優で、学生時代に自主映画を制作していたほどの映画好きとして知られる磯村勇斗は、盟友・泉澤祐希を迎えて、近未来SFドラマ『機械仕掛けの君』を制作。配信・放送に先駆け、二人にインタビューを敢行し、作品にかける思いなどを聞いた。

僕が泉澤祐希のお芝居が好き、というところが一番大きなポイント(磯村)


―――中学時代に自主映画を制作され、出演、脚本、監督、編集もされていたという磯村さん。俳優の夢に続き、監督の夢も早々に叶いましたが、その大切な作品に泉澤さんを主演に迎えた理由をお聞かせください。

磯村:もう、まさに信頼できるというところですね。この作品を撮るうえで、ひとつ軸みたいなものが欲しかった時に、もう瞬時に「泉澤祐希」しかいない、となったんですよね。それはもともと築き上げてきたお互いの信頼感みたいなところもありますし、僕が泉澤祐希のお芝居が好き、というところが一番大きなポイントではありますね。

―――泉澤さんは、磯村監督からのオファーをもらった時はどのようにお感じになりましたか?

泉澤:うれしいな、って思って、すぐ即決で「やります」って返事しました。勇斗から「今度、映画作るかも」って聞いていて。「おぉ、じゃあやるよ、絶対」みたいな感じでした。

―――お二人の強固な信頼関係は、オンラインゲームを通じて育んだとお伺いしました。

磯村:そうですね。直接会うというのがなかなかできない時もあったので。でも、オンライン上だといつでも話せるので、そういったところでたわいもない話をしながら、お互いを知っていったというのが大きいですね。

―――今回、磯村監督が描く『機械仕掛けの君』は、人間が自分達の仕事を奪うアンドロイドへ敵対心を抱く世界が舞台の重厚なSFですが、そのような物語を監督作に選んだ理由をお聞かせください。

磯村:僕は最初、SFを描こうとは思っていなかったんですよ。元々は子供ふたりを軸に置いたらどんなストーリーが描けるだろう、というところからはじまって。最初は全く違う暮らしをしている子供ふたりで描いていたんですけど、いつの間にか台本に「アンドロイド」というワードが入ってきて、近未来になったっていう(笑)。実は僕が元々SFが好きというところもあり、テクノロジーだったり、人工知能というところに昔から興味があって。洋画では数多く描かれている「アンドロイド」を、もっと身近に感じられるものとして、どう描くことができるのか、という、ちょっと実験的なところからテーマを決め、そこに日頃から考えている社会情勢とか政治を取り入れつつ、日本ではなかなか馴染みのないデモというものをもっと近いものとして捉えてもらえるようにしたい、と思いました。デモ隊のリーダーとして祐希が演じてくれた照康を描いたことで、社会の縮図的な映画になればと考えたのと、僕達が今生きている世界線の延長線上に今後起こりうる出来事なのではという、危機感も持たせて描きたいと思い、この作品を作りました。

―――泉澤さんは、作品の内容をお知りになった際のお気持ちをお聞かせください。

泉澤:もう、勇斗っぽいなというのが、すごく満載で。「いつもこういう話をしているね」みたいな感じというか。話自体もすごくおもしろかったですね。役としてはすごく難しい部分はあるんですけど、でも逆に考える部分もいっぱいあることで、こっちの楽しみも増えてきますし。そういう部分では苦労した反面、すごく楽しみながら演じることができました。

―――撮影現場はいかがでしたか?

泉澤:全部、勇斗のおかげというか、流れは全部彼が作ってくれているので、そこに乗っかるだけではあったんですけど。でも、普通の現場とちょっと違うと思ったのは、やっぱり「作り上げている感」が強かったので、そこは非常に楽しかったですね。

磯村:祐希は、僕の想像以上のお芝居をしてくれて、そこはものすごく祐希に頼んで良かったなというのがありますし、この作品に一本筋をしっかり通してくれたのは祐希のお芝居だったので、本当に感謝しています。照康という役は間違いなく祐希じゃなければできなかったな、と思いますね。

―――同じく「アクターズ・ショート・フィルム」では、柄本佑さん、白石隼也さん、津田健次郎さん、森山未來さんという方々が監督を務められますね。

磯村:おもしろいなと思いましたね。普段は俳優としての大先輩達になるので、その方々がどんな作品を作るんだろうという興味はものすごくありました。その一人として自分も参加させてもらったことは本当にうれしかったですね。貴重な経験になったと思います。

泉澤:錚々たるラインナップの中に勇斗が入るんだ、と思いましたね(笑)。すごいなって。でも、もう(作品は)できちゃったからねー。

磯村:やっちゃったからね、もう(笑)。祐希のあのお芝居があるから大丈夫。

泉澤:でも、多分いいものができているかな、と思います。撮影中も勇斗が「良かったよ」って、ずっと言ってくれていたので、そこは信頼しようかな、と思います(笑)。