小春の父親役の石橋は「監督が望んでいるのは普遍的な親父像と言いますかね。人として親として当たり前のことを教えていくというのが、この作品の中の父親の立ち位置だと思って、なるべく普通な、昭和にあった家庭の雰囲気だとか親子の関係を意識しました」と、あくまで“普通の父親”を演じることを心掛けたと語った。
出演者の発言を受けて、渡部監督は「男の子でも女の子でも、『こんなふうに幸せになりたいな』とか願望があると思うんですけど、そういう願望を持っていると知らないうちにプレッシャーを受けてしまって気が付いたら苦しんでいることって誰でもあることだと思います。今回の映画はそういう映画なので、誰でも『自分の話じゃないかな』って思えるような話になっていると思います」と、誰にでも起こり得ることが描かれていると作品の内容を説明。
最後は土屋が配信を見ている人たちに向けてメッセージを届けて締めくくる予定だったが、「小春も大悟もヒカリも、ちょっと個性的な登場人物ではあるんですけど…」と話し始めたところで「何て言おうとしたのか忘れちゃいました(笑)」と珍しく頭の中が真っ白になってしまった様子。田中に助けを求めるが「一言目も出てないから全然分かんない」と返されてしまう。
しばらく動揺していたようだが、気を取り直して「個性的な役柄ではあるんですが、どこか皆さんの心の中にいたり、もしかしたら心の隣にいるかもしれないと思うようなストーリーになっております。こういう状況の中で人を愛するとか、幸せとは何か?というのをあらためて考えていただくきっかけになる作品になったと思います。
ぜひSNSで感想を書いていただいて、コミュニケーションが取れたらうれしいです。どうか皆さん、健康には気を付けて、体を大切にしてください!」と力強いメッセージでイベントを締めくくった。
映画「哀愁しんでれら」は2月5日(金)より全国公開。
◆取材・文・撮影=田中隆信
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