沖縄の“クスイムン”イラブー汁を次世代に繋げる人々の姿<九州沖縄ドキュメント ムーブ>

2021/01/22 19:50 配信

芸能一般

九州沖縄ドキュメント ムーブ「王様が愛した滋養スープ ~母から娘へ心のバトン~」より

JNN九州沖縄7局のブロックネットで放送されている「九州沖縄ドキュメント ムーブ」(毎週日曜朝5:15RKB毎日放送、JNN系列九州各局でオンエア)。1月24日(日)は、RBC琉球放送製作の「王様が愛した滋養スープ ~母から娘へ心のバトン~」を放送。琉球王国時代から食されてきたイラブー汁を作る人、受け継ぐ人の思いを伝える。

沖縄に「クスイムン」という言葉がある。「食は薬」という意味を持ち、つまりはカラダにいいものを食べて健康を保持しようという医食同源の考え方だ。ちなみに食べた後は「ごちそうさま」ではなく、「クスイナビタン」(薬になりました)と唱えて感謝する。

数ある琉球料理の中でも「イラブー汁」はクスイムンの頂点にあると言える。イラブーとはエラブウミヘビ(イラブウミヘビ)のことで、イラブーの薫製を使った汁物。アクを取りながら薫製をじっくりと煮込んで出汁をとり、具材を加えて作る。滋養強壮の効果を有する料理として、琉球王国時代から食されてきた。

北中城村でイラブー料理の専門店を長年営む我謝藤子(がじゃ・ふじこ)さん。ひとり娘のイズミさん、そしてその夫でアメリカ人のアレックスさんの3人でイラブー汁を作りつづけている。

高級食材イラブーは調理が難しく、手間もかかる。けれど沖縄で愛されつづける食材との相乗効果で、唯一無二のおいしいスープが完成するのだ。

イラブーを食材として世に出すのは神の島・久高島。イラブーを捕獲した後、王国時代から続く伝統の薫製作りを一週間かけて行なう。琉球料理離れが心配される沖縄で、「クスイムン」のイラブー汁を次世代へ繋げ、そして受け取る人々の姿を追う。