磨きに磨いて1匹数百万円 動く宝石「ニシキゴイ」で世界に挑む

2021/01/22 17:23 配信

芸能一般

動く宝石「ニシキゴイ」の尾形養鯉場に密着(C)TVQ

九州放送(TVQ)で毎週土曜昼に放送されている「ぐっ!ジョブ」。1月23日(土)は、ニシキゴイを生産し、販売している「尾形養鯉場」のノウハウに迫る。

福岡県久留米市でニシキゴイを生産し「尾形養鯉場」を営む尾形学さんは「ニシキゴイは日本の文化。世界に発信していきたい」と語る。ニシキゴイは一度に数万~数十万個の卵を生む。その中で、成魚になって美しい模様が出るのはわずかに1%ほど。個体を見極める技術や健康状態の見かた、餌のやり方など、尾形さんの養殖技術は国内でも5本の指に入ると評されているという。また、尾形さんは「ニシキゴイは泳ぐ宝石。愛情をどれだけかけるか、素材の磨き方で輝きが違ってくる」と力を込める。

そんな尾形さんが養殖業を始めた1970年代、コイの販売は主に国内向けだったという。ところがバブル崩壊で市場が急速に縮小。1991年の台風で販売店が損壊したことも重なり、海外に活路を求めた。生産者が直接輸出するのは今でも珍しく、オークションを開けば養殖場を訪れた海外バイヤーが我先にと競り落とす。売り上げの9割以上が海外向けだ。

バブル崩壊、台風や自然災害など多くのピンチをしのいできた尾形さん。コロナ禍を乗り切るため、今力を注いでいるのが「世界同時ネットオークション」。とりわけ東南アジアの新興国に売り込む作戦だ。

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