はじめにこのお話を聞いた時、あまりの難役にどうして石川監督は私にリナを託してくださるのか、うれしさもありましたが、疑問、不安、恐怖が大きく即答することができませんでした。
お時間を頂き、正直に自分が思ってることをお伝えしました。監督は真っすぐ向き合ってくださり、私の不安を取り除き、そして「最高のスタッフを集めました」と言ってくださいました。監督から背中を押してもらい、この世界に飛び込ませてもらいたいと決意しました。
”生きている“ことに対して無意識、というか、当たり前、というか、それが日常になっていたものが、この作品と出逢って特別なものと思えるようになりました。タイトルの”Arc”からも、人生の始まりと終わりは一直線上の対極ではなく、弧を描いた隣同士だと感じました。
もしも自分のこれからの人生の選択肢の中に“人生を終えない道”があるとしたら、自分はどういう選択をするだろうかと、この作品に出会わなければ出てこない発想・想像力をたくさん膨らまして、自分の人生をより一層濃いものにしてくれました。
見てくださった方も、自分の人生を今までとは少し違う角度の視点から感じられるような、新しい発見のきっかけになっていただけたらうれしいです。たくさんの方に届きますように。
台本を読んだ時、内容がよく分からないけれど全ては監督の頭の中にあるのだなと思いました。私はそこに飛び込み、ただ身を委ねました。
不思議な作品になっていると思います。永遠に生きるとは…。そう遠くない未来、世界はそうなっているかもしれません。
後悔のないように必死に生きる姿は、やはり尊くそしてきれいでした。生きること、死ぬこと。命とは何か。それくらい壮大なお話で、命がめぐるように僕たちもこの世界で必死に回っている感覚に陥りました。
多分僕はこの脚本、この映画の本質を今も100%は理解できていません。この脚本を理解するのにとても苦労したことを覚えてます。しかし、石川監督なら絶対大丈夫。安心して身を任せられると思いました。
石川監督の演出はとても独特で、監督とキャストだけで何度もリハーサルをし、撮影の仕方も他の現場と異なる感じで、カメラの前にいることを忘れるほど集中して現場に立っていた感覚でした。
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