井浦新“朔”のつらい過去を“聞かない”仲間たちが温かかった<にじいろカルテ>

2021/02/12 12:35 配信

ドラマ

妻を亡くしている朔(井浦新)と真空(高畑充希)、太陽(北村匠海)が災害現場へ(C)テレビ朝日

高畑充希主演のヒューマン医療ドラマ「にじいろカルテ」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)の第4話が、2月11日に放送された。いつも明るい外科医・朔(井浦新)が抱える悲しい過去の出来事を描いた今話は、連続テレビ小説「ひよっこ」(NHK総合ほか)や「姉ちゃんの恋人」(フジテレビ系)などで知られる脚本家・岡田惠和のベテランの腕を見たような筋書きだった。(以下、ネタバレが含まれます)

つらい過去を吐き出すのは容易ではない


他人に知られたくない過去や秘密というのは誰にでもある。

自分の中で処理できていないことや、まだ話せる段階にないようなこと、放っておいてほしいことなど理由はさまざまであり、なんでもかんでも他人に言える人のほうが珍しいのではないか。

だが、テレビドラマというのはその部分を描き出すことによって、より登場人物像が明確になり、視聴者にとって分かりやすくなるため、本人の告白シーンや第三者の思い出話などによって明かされていくのが王道だ。しかし、放送中のドラマ「にじいろカルテ」では違った。

同ドラマは、ヒューマンドラマの名手・岡田惠和が脚本を担当。山奥深くの“虹ノ村”にぽつんとたたずむ診療所にやってきた一人のぽんこつドクター・紅野真空(高畑)と、ツナギでグラサン姿のヘンテコ外科医・浅黄朔(井浦)、そして前髪ぱっつんのキレキャラ看護師・蒼山太陽(北村匠海)がシェアハウスをしながら、診療所に訪れる村人たちと触れ合い、命と向き合っていく。

第4話では、外科医の朔がかつて愛する妻・沙織(佐々木希)を爆破事件で失っていたことが、朔の回想シーンとして描かれた。朔が抱えた悲しい心の傷を、自ら告白するシーンはなかったのである。