――主人公・真空役の高畑充希さんの印象は?
西田:もうね、達観してますね。
光石:うん。大木のような人で、動じず、しっかりと根を張ったお芝居をされるし、俺なんかふわふわしてるから、こっちが恥ずかしくなりますよ(笑)。高畑さんだけじゃなく、井浦新さん、北村匠海さんもしっかりしていて、あの3人がちゃんとトライアングルを組んでくれているので、こっちはわちゃわちゃしても許してもらえてるんだと思います。監督もそういう狙いがあるんだと思いますから、こっちははしゃいだりしていて。
西田:全力ではしゃいでます(笑)。
光石:あの3人と病院が村の中心になってる感じがありますからね。でも、その3人もスーパーマンじゃないんです。どこか欠落している部分があって、それを補い合って、支え合っていますから。
――そういう人間味のあるところが、視聴者が共感できる部分かと。
光石:そうですね。最初に台本をもらって読んだ時、一見、かわいくてほのぼのとしたファンシーなドラマかと思いきや、その中に痛みやつらさ、物悲しさとか、沈んでいるものがあるのを感じました。岡田恵和さんの作品って、そういうものが多いんですけど、このドラマも御多分にもれずあるんです。例えば、俺の“笑い”の裏に何かある、とかね。
西田:岡田さんの脚本はすみっこの方まで全部書かれているというか、主役の人たちだけじゃなくて、今回だったら村の人たち全員が作品の主人公みたいな感じで書かれているんです。ダメな人たちの集まりなんですけど、みんな生きていて、愛おしい。駄目だからこそ、ギュッとしたくなる作品だと思いました。
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