――もう物語も終盤ですが、これまでのシーンで印象的だったシーンは?
光石:第1話の高畑さんとの出会いのシーンかな。僕の最初の撮影がそのシーンだったんです。まだ村のシーンを撮ってなかったですし、このドラマがどういうテンションなのか、演じる上でのさじ加減も分からない状態で、「笑っている人」ということをベースに演じました。
ここから物語が始まるわけですし、そういう意味ではすごく重要なシーンだったと思いますからやっぱり印象に残っています。高畑さんとは以前に別の作品で絡んだことはありましたけど、改めて共演するということで、このシーンを撮ってみて、「高畑さんは今回こんな感じで来るんだ」っていうのも分かりました。
西田:私は第3話の女性4人で集まって話し合ったシーンです。同じ村に住んでいて、お互い「そうなんだろうな」と思っていたことを吐露し合うっていう場面。真空先生は村に来たばかりの人だったから、真空先生にも見てもらうつもりでぶつけ合ってて。
そうしたら真空先生も自分の背景というか、考えていたことを話してくれて、全員が全員、自分のことを語り始めるんです。そこはすごく緊張感があって、演じながら「すごくいいシーンだな」って思っていました。台本を読んだ時点で、すでにいいシーンになりそうだと思ってたんですけど、その通りになりましたね。ただ、長いせりふを覚えるのが大変でした(笑)。
光石:第3話はその後にも繋がっていく回だったので僕も好きです。
――撮影現場の雰囲気はどんな感じですか?
光石:村の人たち十数人が集まると前室がにぎやかです(笑)。泉谷しげるさんから日向ちゃん(中野翠咲)まで、いろいろな世代がいて、先輩の話を聞くのも面白いし、後輩の話を聞くのも刺激になるし。最近、これぐらいいろんな世代が集まる現場ってそうはないので、楽しいですね。
――最終回も近づいてきていますが、最後に読者へのメッセージをお願いします。
光石:さっき、いろいろな世代がいて撮影現場が楽しいと言いましたが、家族が集まっているコミュニティーの中の話って、最近あまりなかったので、他のドラマにない楽しさ、面白さを感じてもらえてるんじゃないかと思っています。
西田:きっといろいろな世代の人が見ても、共感できる部分があると思いますし、見ていて楽しいドラマだと思います。
光石:甘いだけじゃなく、寂しさとか、いろいろなものが潜んでいますので、最後まで楽しんでいただきたいなと思ってます。
◆取材・文=田中隆信
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)