コロナ禍での公開危機を乗り越えて。“早稲田演劇”発の青春ムービー「色の街」に込められた思いとは<インタビュー> 

2021/03/22 22:00 配信

映画 インタビュー

コロナ禍でまさかの公開無期限延期に…

(左から)矢崎希菜、黒澤優介※2021年ザテレビジョン撮影


――たくさんの思いが込められた「色の街」ですが、本来2020年夏に劇場公開予定だったんですよね。

黒澤:はい。もともとミニシアターを中心に4、5館で上映する予定だったのですが、コロナ禍で叶わなくなってしまったんです。商業映画ですら大渋滞している状況だったので、インディーズ映画である「色の街」の上映はもちろん白紙になってしまって…。その時は正直、めちゃくちゃ落ち込んだのですが、今回Amazonプライムビデオで配信させていただけるというお話をいただいて! 配信という形だとミニシアターでの上映よりも多くの人に見ていただけるので、かえって良かった部分もあると思っています。

稚拙な作品ではありますが、キャストやスタッフにとっての“処女作”ともいえる「色の街」が世の中に出ることによって、みなさんから応援していただくきっかけになったらうれしいですし、作品の新たな届け方の先駆けになったらいいなと思います。

矢崎:友達に勧めたくても、映画館での放映だと予定が合わなかったりするじゃないですか。でも配信なら見てもらいやすいので、うれしいです。

――様々な困難を乗り越え、公開となった同作。これから見る人に注目してほしい点を教えてください。

矢崎:(カナの)最初と最後の表情の差は、やっぱり見てほしいですね!

黒澤:果たして主人公・相田はしゃべらなくなってしまったヒロイン・カナを笑わせることができるのか、そして自分の見た世界をそのまま美しいと思ってしまう平凡な彼が、どのように他人の痛みを理解して成長していくのかに注目していただきたいです。

「ありのままって何だろう」という問いや、自分の見ているものが全てではないというメッセージを作品から感じ取ってもらえたらなと思います。