人生全てを女優として生きる安達祐実という“全身女優”【てれびのスキマ】

2021/03/16 19:07 配信

芸能一般 コラム

安達祐実※ザテレビジョン2021年撮影

一生仕事があれば生きていける。愛なんていらない


「自分は成長していっているけれど、でも大人にはなりきれていないし、思春期の中途半端なところをそのまま何の策略もなく露呈していた、ちょっと痛々しい時期でもあった」(「リアルサウンド」2020年4月24日)と冷静に振り返っている。

それでも「女優を辞める」という選択肢はなかった。「仕事がなくなったら、死んだも同然だと思ってたぐらい」と笑って述懐する(フジテレビ系「さんまのまんま」2015年3月7日)。10代の前半までは「一生仕事さえあれば生きていけると思ってました。愛なんていらないと思ってました」(日本テレビ系「今夜くらべてみました」2013年5月8日)と。

子役時代は母親がマネージャーだった。だから「親子なんだけど仕事上の関係っていうのがあるから、愛情の出どころっていうか、商品として大事にされてるのか、子どもとして大切に思われてるのかは、わからない」(フジテレビ系「ボクらの時代」2020年1月26日)状態だった。「家なき子」の強烈なイメージが足かせとなったのか、仕事は減っていった。

「このまま消えていくのかな」と悩んでいた時に母親から「アンタ、死んだ魚の目してる。そんな目してるやつ誰も使いたくないから」と言われ、「自分が変わっていかないと、この先はない」と気づいた。「言葉だけ聞くとすごい辛辣だけど、私は、暗闇の中で光が見えた、望みの光が見えたみたいな言葉だった」(同)という。