――それぞれの個性に合わせて原作アレンジを変えていったとのこと。全話分、見どころ解説をお願いします。
黒田くんはカッコいい、いい男なんですけれど陰りのある横顔が印象的で、彼のダークな一面が出たら面白いんじゃないかなと。だから「蜘蛛の糸」のアレンジも、悪に走る要素をちょっと増したりしてみました。黒田くんは撮影の日を重ねるごとに、どんどん顔つきがカッコいい役者の顔になっていったのが印象的でした。
ヴァサイェガくんはセンターで歌う華がある人ですが、自分が前に前にと出るタイプではない印象でした。だから苦しい時にも表に出さず、押し殺して内に秘める役がいいと思い、メロスではなく耐えて待つ男、セリヌンティウスの役に。この作品だけは、舞台を現代に置き換えると成立しないので古代ギリシャのままです(笑)。
「注文の多い料理店」は絵本にもなって、若い人でも割と知っているお話なので、小田くん、田村くんという若い2人に。グループ内でもシンメ(シンメトリー:左右対称)でやっている2人なんですよね。内容も、ドアを開けていくところや、何かいろいろやらされるところなど、バーチャルリアリティーゲーム的な要素があるなと思い、中学生でも入っていきやすい世界に仕上げました。
1人は生意気な少年、もう1人は気弱な少年という設定で、活発な小田くん、おとなしい田村くん、というお二人の印象とはあえて逆の役を演じてもらうことに。田村くんにちょっと生意気な方を、小田くんは器用に気弱な方をやってもらったら面白いかな、と配役しました。
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