「文豪少年!」プロデューサーが明かす、少年忍者の撮影裏話「日を重ねるごとに皆さんが役者の顔に」

2021/03/21 07:30 配信

ドラマ インタビュー

「WOWOWオリジナルドラマ 文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~」を手掛ける井上衛プロデューサー


――それぞれの個性に合わせて原作アレンジを変えていったとのこと。全話分、見どころ解説をお願いします。

第1話「クモの糸」(芥川龍之介「蜘蛛の糸」)主演:黒田光輝


黒田くんはカッコいい、いい男なんですけれど陰りのある横顔が印象的で、彼のダークな一面が出たら面白いんじゃないかなと。だから「蜘蛛の糸」のアレンジも、悪に走る要素をちょっと増したりしてみました。黒田くんは撮影の日を重ねるごとに、どんどん顔つきがカッコいい役者の顔になっていったのが印象的でした。

第2話「メロスを待つ男」(太宰治「走れメロス」)主演:ヴァサイェガ渉


ヴァサイェガくんはセンターで歌う華がある人ですが、自分が前に前にと出るタイプではない印象でした。だから苦しい時にも表に出さず、押し殺して内に秘める役がいいと思い、メロスではなく耐えて待つ男、セリヌンティウスの役に。この作品だけは、舞台を現代に置き換えると成立しないので古代ギリシャのままです(笑)。

第3話「注文が多い店には気をつけろ」(宮沢賢治「注文の多い料理店」)主演:小田将聖&田村海琉


「注文の多い料理店」は絵本にもなって、若い人でも割と知っているお話なので、小田くん、田村くんという若い2人に。グループ内でもシンメ(シンメトリー:左右対称)でやっている2人なんですよね。内容も、ドアを開けていくところや、何かいろいろやらされるところなど、バーチャルリアリティーゲーム的な要素があるなと思い、中学生でも入っていきやすい世界に仕上げました。

1人は生意気な少年、もう1人は気弱な少年という設定で、活発な小田くん、おとなしい田村くん、というお二人の印象とはあえて逆の役を演じてもらうことに。田村くんにちょっと生意気な方を、小田くんは器用に気弱な方をやってもらったら面白いかな、と配役しました。