ジアンを演じる玄理が竹内涼真との撮影の舞台裏&シーズン2の“見せ場”を語る<君と世界が終わる日に>

2021/03/28 12:00 配信

ドラマ 映画 インタビュー

玄理※ザテレビジョン撮影

「受賞したのは濱口さんのおかげだと思っています」


――では、ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した「偶然と想像」についてもお話を聞きたいと思います。銀熊賞受賞の一報を聞いた時の感想はいかがだったでしょうか。

濱口監督はリハーサルの時間を長く取るんですけど、中島歩君と私で、映画で使われるシーンの前に当たる“出てこないシーン”というのを、リハーサルとしてやっていたんですよ。その休憩時間に、歩君がベネチア(国際映画祭)に、私はベルリンに、濱口監督はカンヌ(国際映画祭)に行ったことがあったので、「映画祭いけるといいね」とか「行けるでしょ」とか言ってたんです。濱口監督は「僕は言ってない」ってずっと言ってるんですけど(笑)。

「偶然と想像」は短編集で、短編集でコンペ部門に入ることって3大映画祭どれを見てもなかなかないことだと思います。

私は濱口監督の作品だったり、脚本や演出に対して、本当に100%の信頼を寄せているので、今回銀熊賞を受賞したのは濱口さんのおかげだと思っています。

――玄理さんが出演しているのは、その短編集の中の「魔法(よりもっと不確か)」という作品ですが、どんな役なのでしょうか。

古川琴音ちゃんがモデルさんで、私はその親友のヘアメークです。撮影が終わって、帰りのタクシーの中で、私がある男性といかに運命的な出会いをしたかっていうことを、20分くらいほぼ一人でしゃべってます。だけど、私と、私が運命的な出会いをしたと思っている男性と、そのモデルの子が、その後思いもよらぬ三角関係に発展していきます。

――20分一人でしゃべってるシーンというのはすごいですね。

体感は20分だけど、実際は10分くらいかな?(笑) いや、でも15分くらいはあったんじゃないかな。

――モデルの芽衣子を演じる古川さんとの共演はいかがでしたか?

琴音ちゃん、本当にかわいいんですよね。奈良美智さんの絵みたいでめっちゃかわいいなって思います。個人的に好きな顔なのかもしれないですけど、声もすごい好きです。

琴音ちゃんが芽衣子について、試写会が終わった後に「私、サイコパスみたいでしたね」って(笑)。あの顔でそういうことをさらっと言うから、すごくかわいくて好きだなって思いますね。

――先ほど濱口監督はリハーサルの時間を長く取るとおっしゃってましたが、他に濱口監督の現場で他と違うなと感じることってありますか?

だいぶ、かなり、いろんなことが違うと思います。濱口監督と私は「天国はまだ遠い」(2016年)って作品で初めて一緒にお仕事をして、その時の方がリハーサル期間は長かったです。相手の俳優さんと、濱口監督が作った質問をランダムにお互いし合って、最初は私たち自身として、次はそれぞれの役として答えるという、インタビュー形式のゲームをしました。そのたびに濱口さんがセリフを書き加えて、次の日に違う台本が来るという感じでしたね。

今回はそれとは違って、お互いが部屋の端と端に立って、一人は相手に背中を向けて、もう一人が背中を見せてる相手に向かって名前を呼んで、本当に呼ばれてると思ったら振り返っていいよっていう、シンプルなゲームをしました。

あと、濱口監督は目を瞑ってセリフを聞いていることが多くて、声の“当てどころ”に関してはすごい名言があるんですけど…それは誰にも教えたくないから言わないです(笑)。前回も今回も同じことをおっしゃっていたので、濱口さんが「これだ!」と確信をつかんだ内の一つなんじゃないかなと思っています。

――最後に、この映画のタイトルにちなんで、偶然を感じたエピソードがあればお聞きしたいのですが。

君と世界が終わる日に」できょうだい役だったジェヒョン君は実際にお姉さんがいて、私も実際に弟がいるんです。ジェヒョン君のお姉さんは元々アイドルの方で、今は女優として活動してらして、私の弟は日本で生まれたんですけど、今は韓国で映画監督の仕事をしていて。

シーズン1でのジェヒョン君とのシーンはワンシーンしかなくて、ほとんど会うことがなかったんですけど、たまたま現場であいさつできたタイミングがあって、その時に「家族構成がお互いに似ていてやりやすいね」とか、「偶然だけどよかったね」とか話はしましたね。

最初は弟に関するセリフをしゃべってるときは、実の弟のことを思い浮かべてしゃべっていたんですけど、ジェヒョン君と会った後はちゃんとジェヒョン君の顔で涙が出てくるようになりました。現場で会う機会があまりなかっただけに、そういう偶然はすごくありがたかったですね。