庵野秀明監督による『シン・仮面ライダー』2023年公開決定! 生誕50周年に、当時視聴者だった制作陣「受けた恩を返していく」

2021/04/06 22:00 配信

映画

「シン・仮面ライダー」2023年3月公開 監督・脚本:庵野秀明※撮影:坂戸希和美

1971年の初回放送からちょうど50周年を迎える4月3日、東京・丸の内TOEIで「仮面ライダー生誕50周年企画発表会見」が行われ、東映株式会社代表取締役社長の手塚治氏、同取締役・テレビ第二営業部部長の白倉伸一郎氏、同取締役・コンテンツ事業部門担当の吉村文雄氏、同テレビ企画制作部長の塚田英明氏が登壇。庵野秀明監督による「シン・仮面ライダー」などの製作が発表された。

「全人類に仮面ライダーを等しく楽しんでもらう秘策を考えました」

手塚治氏※撮影:坂戸希和美


仮面ライダー」初回放送開始時刻である夜7時30分に合わせて実施された会見に、手塚社長は「ショッカー風に“悪い言い方”をすると」と言い添えて、「放送開始から50年32作、変身ベルトなどの玩具から食料アパレル文房具まで展開し、多大な成果を上げてきました。今、人類には三種類います。仮面ライダーを楽しんでいる人たち、仮面ライダーをかつて楽しんでいた人たち、そして仮面ライダーをまだ見たことない人たち――その全人類に仮面ライダーを等しく楽しんでもらう秘策をトッププロデューサーたちが考えました」とニヤリ。

桐山漣、菅田将暉W主演「仮面ライダーW」の続編漫画「風都探偵」がアニメ化

※撮影:坂戸希和美


まず、この日朝8時に発表された、2022年配信予定のアニメ「風都探偵」について、「仮面ライダーW」(2009年)のプロデューサーも務めていた塚田氏が説明。「風都探偵」は、桐山漣、菅田将暉がW主演を務めた「仮面ライダーW」の正統続編漫画で、2017年より『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載中。これが仮面ライダーシリーズ初のシリーズアニメ化となる。

塚田氏は「50年前に始まった『仮面ライダー』も、テレビシリーズという映像作品から始まって、石ノ森章太郎の原点である漫画で続編が描かれました。同じように、『仮面ライダーW』も漫画という形で描くことで新しい発見があったので、今回のアニメ化でもそれがあると期待しています」とコメント。スタッフについて「ありがたいことに『風都探偵』を作りたくてウズウズしていると言ってくださるアニメスタッフがいっぱいいまして、その人たちと進めています。特撮、アニメ、漫画すべてのファンに満足してもらえる作品になると思う」と自信を見せた。

こうしてシリーズ随一とも言える多角的な展開を見せる「仮面ライダーW」について、塚田氏は「タイトルにある“風都”と“探偵”の2つの要素が支持されているのではないかと。“探偵”という設定が、ヒーローの枠を超えて大人にも響いたこと、“風都”という架空の街が舞台であること――まるでその街の住人になっていただいたようなニュアンスが放送当時からありました」とコメント。海外の記者から「世界のファンはいつ見られるのか」と尋ねられ、「欧米はアニメーションでの配信が決定しています。他の地域は現時点ではまだ調整中です」と明かした。

「仮面ライダーBLACK」のリブート作品「仮面ライダーBLACK SUN」

吉村文雄氏※撮影:坂戸希和美


続いて吉村氏が、こちらも同日朝10時に「2022年春スタート予定」であることが解禁された「仮面ライダーBLACK」(1987年)のリブート作品「仮面ライダーBLACK SUN」について説明。「仮面ライダーBLACK」は、翌年放送の「仮面ライダーBLACK RX」も含めて、原点回帰を志し、昭和から平成へと続くシリーズの方向性を決定づけた金字塔的作品。「凶悪」(2013年)「孤狼の血」(2018年)などで知られる名匠・白石和彌監督がメガホンを取って新たな視点で描き直す。

吉村氏は白石監督起用の理由について、「白石監督の作風はみなさんご存知だと思いますが、『仮面ライダーBLACK』も。お話の骨子が、親友同士、兄弟同然に育った南光太郎と秋月信彦という2人が、ライバルとして戦う悲しみにあるので、そういった人間ドラマを描くには、と考えてお願いしました。僕もどんなふうになるのか楽しみです」と語り、こちらも海外への来春同時配信開始を調整中だと明かした。

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