その後、松井は卒業ソング「Memories~いつの日か会えるまで~」を歌い上げ、後輩メンバーと「大好き」「僕は知っている」を披露すると、いよいよ仲間やファンに別れを告げる時間に。
松井は「普通だったらファンの方にありがとうと言いたいんですけど、まずメンバーに」と切り出すと、涙を見せながら「私は本当に支えられてきました。ナゴヤドームでやった10回目の総選挙の時、前日のリハーサルからすごい悔しくて。『何でナゴヤドームでやるのにSKE48の曲が全然ないんだろうな』『何かいつもSKE48って損してるよな』『何でこんな頑張ってるのに届かないのかな』、そんなことを思ってたら、リハーサルに出られなくて、一人で部屋で泣いてました」と、2018年の“選抜総選挙”のことを話し始める。
「そしたらね、SKE48のメンバーが全員部屋に来てくれてね、『何でウチらの珠理奈さんがリハ行かないんですか!』『カッコイイ珠理奈さんを見せてくださいよ!』って、泣いてる私にみんなが駆け寄ってきてくれて。それでみんなに引っ張られてナゴヤドームのステージのリハに立てて、みんないっぱい応援してくれて。もしあれがなかったらもっと早く倒れていたと思うし、総選挙本番にもいなかったと思います。それくらい気持ちも体もつらかった」と、今まで明かしてこなかった舞台裏を告白。
続けて「でも、それを一番分かってくれるのはメンバーだから。メンバーが私の後にちゃんとこうやってついて来てくれた。それにプラスして、いつの間にかメンバーにに引っ張られてきたんだなって思ったら、すごいみんなが頼もしくて。だから卒業を決められました。みんなありがとう」と語り、メンバーに向かって深々と頭を下げた。
すると、今度はファンやスタッフに向けて「みんな多分つらいことがあったり、嫌なことがあったり、なかなか自分がしたいことができない世の中になってきていると思います。けど、信じれば、誰かがそばにいれば、ファンの皆さまがそばにいれば、夢はかなう。皆さんがそう思わせてくれました。だからきっと、今のつらい思いだったり、もやもやしてる気持ちも、みんなで信じて、みんなで手を取り合って、心をつないでいけば、きっと明るい未来があるんじゃないかなって。SKE48だけじゃなくて、姉妹グループ、アイドルグループ、この世の中、また明るい未来が来たらいいなって思いながら、私も明るい未来に向けて卒業したいと思います。まず一番はファンの皆さま。メンバー、スタッフの皆さま、関係者の皆さま、そして一番近くで支えてくれた家族、みんなみんな、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願いします」と言い、再び深くお辞儀をし、後輩たちに見送られながらステージを後にした。
そして、コンサートを締めくくる最後の曲としてメンバーが歌ったのは、松井が作詞をしたという未発表曲の「オレンジのバス」。松井が残した楽曲にファンもペンライトの色をオレンジにして応えると、メンバーは全員でこの曲をしっとり、かつ力強く歌い上げ、SKE48最後の1期生の卒業コンサートは幕を閉じた。
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