林修“インタビュアー”について語る「人の魅力を伝える技術が自分の中にあるか」<Interview>

2021/04/18 06:30 配信

バラエティー インタビュー 独占

「日曜日の初耳学」林修にインタビュー撮影:金澤正平

林先生が会いたい人は?


――ダルビッシュ有さんのインタビューでは、昨シーズンの試合を全てご覧になったとおっしゃっていました。インタビュアーには徹底的に下調べする方と、一から(相手に)聞いてしまう方と2種類のタイプがいると思いますが、先生は前者になりますか?

ずっとこういう番組をやっていらっしゃる方はトークスキルが蓄積されていると思うんです。しかし、自分にはそれが足りないという自覚はありますから。一方で、僕は長年、予備校講師をやってきているので予習は習慣になっているし、苦にもならないんです。テレビで長年活躍されているような芸人さんは、僕にはない瞬発力があるので、予習をしてなくても話せちゃう。僕にはそういう能力はないので、自分のできることで補って、トータルのパフォーマンスレベルを上げるしかないんですよ。

――別の分類をすると、グイグイ攻めていくタイプと、やんわり迫っていくタイプのインタビュアーがいらっしゃると思います。

僕がグイグイやると、うっとうしさが増すだけでしょうから(笑)。ただでさえ「圧が強い」って言われていますからね。ちょっと控え目にした方がいいかなと思っています。とにかく相手の方に話してもらいたい。そのためには黒子に徹して、できるだけ自分をゼロにしたいと思っています。時に自分のことをネタとして振るのは、あくまでもそれをきっかけに、相手の方に話してもらうためなんです。

――「初耳学」という番組の性格上、初出しのコメントを引き出さないといけないというプレッシャーはありますか?

それはもう、出なければ出ないで仕方ないと思っています。例えば、大泉さんのようにラジオのレギュラーを何本も持っていて、たくさん話されてきた方に初出しコメントなんてあるわけがないですよ(笑)。そこは新しいお話が出たらいいな、というくらいに考えています。

――今後インタビューされたい方として、Mr.Childrenの桜井和寿さんや、バイオリニストの五嶋龍さんの名前を挙げられていましたね。

もし、お二人が出てくださったら、妻に褒められますから(笑)。あとは尾上右近さんともお話したいですね。他局の番組でご一緒する機会があったのですが、この人はすごいな、大スターになるなと思ったんです。僕は最初に会った瞬間で、人のことを捉えるところがあるものですから。

――林先生がインタビューされたい方々に、何か共通点のようなものはありますか?

それは特にないですね。僕の知らない世界で活躍されている方々はたくさんいて、その方々は皆、素晴らしい魅力をお持ちなんです。それを少しでもうまく伝えられたら、と思っています。

◆取材・文=青木孝司

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