さらに、音楽への評価も高い作品ということで、歌について聞かれると、皆本は「前回は気持ちが高ぶり過ぎたというか、お芝居だと思って歌っていたことが多かったんです。その時の気持ちによってコントロールしきれていない部分がたくさんあったので、今回は丁寧に音楽もお届けできるように自分の中でちゃんとしたいなって。気持ちを爆発させないように歌を届けていきたい。ミュージカルだもの…2021。以上です(笑)」とおちゃめな言い回しで意気込みを。
藤岡は「ミュージカルで歌稽古をしていたりすると、俳優に合ったキーを考えて作ったり、微調整していくんですけど、作品に合ったキーも存在しているんだろうなって。せりふから歌に入っていくときに、違和感のない声色というか、感情が伝わっていくキーとか、フレーズがあるんだと思うんです。それが秀逸だなと思いました。
初演の時も(音楽監督の)桑原まこちゃんとキーのやりとりで結構言い合いになったこともあるんです。『これ以上、キーを上げると違う気がする』と言われたり。でも、その中でいいクリエーティビティーが存在していたような気がしています。この作品の魅力は歌だけじゃなくて、とにかく美しいんです。僕なんかは心がきれいなタイプなので…って笑うところですよ!(笑) 照明とかも本当に美しくて、その全部が相まって、“心のデトックス”になってくれるんじゃないかなと。その中で痛烈なメッセージを持って帰っていただけたらなと思います」とユーモアを交えながら、魅力をアピールした。
ミュージカル「いつか〜one fine day」は、6月9日(水)〜20日(日)まで東京・渋谷のCBGKシブゲキ!!にて上演される。
◆取材・文・撮影=蒼野星流
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