ALTERNATIVE ACADEMY ceroが2年越しで圧巻のライブ!

2017/03/24 21:11 配信

音楽

MPCを駆使したシンプルなパフォーマンスながら、観客を大いに沸かせたSTUTS


続いてDJブースに登場したのは、トラックメーカー兼MPCプレーヤーのSTUTS。MPCを駆使しながら、その場でビートやトラックを生み出していく独自のパフォーマンスで人気を集めている。昨年リリースされたアルバム『Pushin'』からの楽曲を惜しげも無く披露し、フロアを文字通り揺らしていく。

さまざまなボタンをトラックに合わせて叩くように押していくその様は、かつて一斉を風靡したあの“音ゲー”を想起してしまうが、それでいて正確にリズムを刻んでいくテクニックは見事。

De La Soul「Saturday」のカバーで“土曜日の夜”感を演出した後、ペトロールズのトリビュートアルバム『WHERE, WHO, WHAT IS PETROLZ?』にKID FRESINO+STUTS名義で収録される「アンバー」のカバーも披露。ライブアクト待ちという雰囲気だったステージ前方の観客も、思わずDJブースに駆け寄ってくる。

「今日はお友達を何人か連れてきてまして」というSTUTSのMCと共にKMCが登場すると、一際大きな歓声が。熱い言葉で観客を煽りながら、二人で「Rock The Bells」をパフォーマンス。KMCは「見てこのMPC。ズタボロだぜ?血が付いてるんだよ」などと、力強く叩かれ続けるSTUTSのMPCをいじる一幕も。

STUTSのライブには、Alfred Beach Sandalがゲスト出演!


さらにはAlfred Beach Sandalもステージに。「昨日一緒にやって形になった」という出来たての新曲を披露し、観客を喜ばせる。続けて「Sail Away」になだれ込み、観客を大いに踊らせた。

「長い間聞いていただいてありがとうございました。最後まで楽しんでいってください。STUTSでした」という言葉と共に、ラストはPUMPEEとの共作曲「夜を使い果たして」。フロアで一大シンガロングが巻きおこるなど大盛り上がりの内に終了し、演奏後DJブースには握手を求める観客が殺到していた。

深夜のフロアに夏の風をもたらしたYogee New Waves


深夜一時を回り、メインステージ2番手で登場したのはYogee New Waves。新メンバー2人を含むメンバー紹介に続いて、まず披露されたのは「Megumi no Amen」。レゲエ的なビートと爽やかなギターサウンドで、深夜から一気に炎天下の昼間へ誘うようなサウンドを展開する。

続く「Ride on Wave」では、70年代シティポップ的なサウンドに。楽曲中盤のキメの連発もしっかりとキレのある形となっており、新メンバー・竹村郁哉(Gt.)、上野恒星(Ba.)とのコンビネーションも全く問題ない様子。

観客の歓声に、角舘健悟(Vo./Gt.)は「いいっすね~。東京っぽいな~。みんなパーティーピーポーですね。俺も客で来たかった~」と、豪華なメンバーが揃ったイベントを満喫していることをアピール。

さらに角舘は「もう何も言うことは無いんだよ!今日は最高なんだよ。それくらい高まってんだよ俺は!」と矢継ぎ早にコメント。その後も「最高が最高を呼んでるんだよ。みんなが楽しそうなのが伝わってくるのが最高なんだよな」と事あるごとに語るなど、観客の反応に万感の面持ちだった。

そこから「Camp」では、角舘の弾き語りからバンドサウンドへと展開。ファンキーなカッティングが印象的だが、変わらず爽やかなサウンドで酔わせていく。続いて披露した人気曲「Climax Night」では、イントロから大きな歓声が上がる。

ギターソロの前には、歌詞に続いて角舘が「そうでしょ?WWW X?」と観客に呼びかけ、その後シンガロングを要求する場面も。角舘は「深夜だからのどがカラカラなんだよ。でもみんなが歌えるだろうからその点は心配してないんだよね」とニヤリ。

Yogee New Wavesの角舘健悟は、何度も「今日は最高の日だ」としみじみ語る


「この曲をやる時は英語で説明してるんでやっていいですか?Next song is…Jazz, Punk, Rock, and Smooth!」などと適当な英語で紹介しつつ、「ケツを振って横のヤツを威嚇してってください」という言葉と共に新曲「World is Mine」を。ジャイブ感溢れるアッパーなロックナンバーで、観客を踊らせていく。

続く「Good Bye」の後、角舘は「わかんないけど、ことしいっぱい会えそうですね」と、夏フェスでの再会を匂わせつつ、「次にダンスバトルの曲やって、最後に新曲やって終わります」と告げて「Fantastic Show」へ。

頭上ではミラーボールが回り、手拍子とシンガロングが自然と湧き起こっていく。どことなくトロピカルなサウンドで観客を踊らせ、「ロックで踊るとはこういうことだ」と言わんばかりのパフォーマンスを見せつけた。

ラストは新曲「How do you feel」。哀愁を漂わせたサウンドが印象的なナンバーだが、終盤はノイジーにギターをかき鳴らしたり、音を重ねてドローンのようなサウンドを構築したりと、スケールの大きなサウンドを展開する場面も。最後は残響を轟かせながらステージを後にした。