ロバート・秋山竜次扮(ふん)する最先端のクリエイターにインタビューする「クリエイターズ・ファイル」。今回は、1990年代に一世を風靡(ふうび)したクイズ番組「ザ・クイズ・ジャパンカップ」で計6度のクイズキングに輝いた鶴岡政栄(つるおか まさえい)。圧倒的な先読みで3連覇を果たした伝説のクイズ王は、30年たった今、何をしているのだろうか?
――「ザ・クイズ・ジャパンカップ」の3連覇から約25年、今はどんな活動をされているのですか。
今もクイズは続けていますよ。月日がたつのは早いもので、当時から勤めているテクノロジーシステムの会社では役員になりましたから。その傍らでクイズの普及活動は行ってますよ。主にクイズブログの執筆、クイズのコンサルティング、子ども向けクイズ教室を展開しています。
――クイズの活動を続けている理由はなぜですか?
私は20代からクイズに関わっています。それだけの数のクイズをやっていると、もう国内に『問題』なんてなくなるんですよ。考えられるクイズはすべて答え尽くしてしまったのです。あの時代にそこまで戦い切ってみて気づいたのは、クイズは戦うものではなく楽しむものだということでした。
――鶴岡さんといえば、「先読みの鶴岡」「早押しの鶴岡」と言われるほど、素早い解答が有名でした。時には、一文字も問題が読まれる前に解答するという神業も話題になりましたね。
クイズキングになるには知識量は当たり前。いかに相手より早く正解を出せるかがチャンピオンになる鍵でした。出題文が半分も読まれてから答えるようではキングにはなれないでしょう。だから、私はスタジオの空気、スタッフの雰囲気、司会者の表情、口角の動きなどを察して、出題文が読まれ始めたと同時に、もっと言うと、先回りして答えるようにしていました。必要とされるのは、先読みの先を読むという戦い方です。当時はその次元でした。
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