<DIVE!!>高橋優斗“沖津飛沫”が起爆剤に…“天才VS秀才”の構図が生むドラマ

2021/04/29 14:10 配信

ドラマ レビュー

第3話では、要一(作間龍斗)と飛沫(高橋優斗)が言い合う場面も!(写真左から)(C)2021森絵都・角川文庫刊/ドラマ「DIVE!!」製作委員会

「強いんじゃない。強くなるために、努力しているんだ」


スポーツものをはじめ、登場人物たちが実力を競い合って成長していく物語ではしばしば、“天才VS秀才”の構図がドラマを盛り上げる。コーチの指導のもと、基礎に忠実にトレーニングを重ねる要一は、いわば“秀才タイプ”で努力の人。対して、自然の荒波に揉まれ、我流で独自の進化を遂げてきた飛沫は“天才タイプ”だ。

タイプの違う秀才型と天才型が競うことは、互いに足りないものを補い、高め合うことにもつながる。夏陽子コーチ(馬場ふみか)はそこに目をつけ、初日から火花バチバチの2人をあえて一緒に練習させる作戦に打って出た。

その読み通り、要一と飛沫はますます練習に打ち込んでいく。“オリンピックに行くこと”という高い目標も設定され、ここから2人の成長は加速していくだろう。この2人の対立と熱気が一つのドラマを生み、物語を加速させていく。

勝つためには、周囲を蹴落とさなければならない。「仲良く、楽しく」だけでは乗り越えられない局面がある。その壁にぶち当たった知季を引っ張り上げたのは要一だった。

「強いんじゃない。強くなるために、努力しているんだ。勝てば勝つだけ、人は孤独になる。それを受け入れろ」。ストイックに鍛錬して自らを高めてきた“秀才タイプ”の要一だからこその言葉が、知季の本気を引き出した。

こうして、はるかかなたのオリンピックに少しずつ照準を合わせ始めたMDCのメンバーたち。ちょうど今年は、5月1日から6日まで東京で「FIFA飛込ワールドカップ2021」が開催される。たった1.4秒ですべてが決まる飛込競技に注目する絶好のタイミングに「DIVE!!」が放送される意義は大きい。要一と飛沫、そしていまだ覚醒に至っていない知季。3人の少年が世界の舞台へと駆け上がっていく物語を味わいたい。

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