milet、映画「賭ケグルイ―」主題歌をリリース!「1曲作ると、またその曲に触発されて新しい曲のイメージが湧いてくるんです」

2021/05/06 12:00 配信

音楽 インタビュー

「checkmate」が配信中のmilet撮影=横山マサト

たくさんの方に支えてもらって紅白に出ることができました


 2年前のデビュー以来、驚くほど速いペースでリリースを重ねている。以前から「曲がどんどん浮かんでくるので制作ペースが追いつかない」と語っていたが――。

「今、自分で作ったデモだけだと多分何百曲か分はあると思います。だからもっと曲を出したいですね。リリースから2日くらい経つと『EP出したい』って思ったりします(笑)。去年の12月にEP『Who IAm』を出してから、今回の『checkmate』まで4カ月リリースが空いて、そこまで空いたことは今までなかったので不安で(笑)。皆さんに聴いてもらいたい曲がたくさんあるし、どんどん増えていくし、やっぱり鮮度的にも落としたくないし。だからこそ新しい雰囲気の『checkmate』を届けられるのは本当にうれしいです」


 創作意欲は曲を出せば出すほど増していくという。

「1曲作ると、またその曲に触発されて新しい曲のイメージが湧いてくるんです。自分の精神が自分の創作意欲に削られているのが分かる(笑)。『もう寝た方がいいんじゃない?』とか、自分自身に言われている感じもあって。でもスイッチが入ったら1曲できるまで止まらないし。寝ているときもその曲のことばかり頭にあったりするので、そういうときは作っちゃった方が気持ちが楽なんです。『checkmate』もそうですけど、どんな曲が主題歌に合うか、1曲だけじゃなく何曲か作る中で、どんどんエンジンがかかって、逆の方向の曲も作ってみようかなって思ったり。陰な曲作ると陽の曲を作りたくなったり、軽めのを作ったからちょっと狂ったものを作ってみようとか。やればやるほど違う方向に行きたくなっちゃったりもするので止まらないですね。そうやっている方が精神的なバランスは取れているのかもしれないです。音が鳴ったらどんどん湧き出てきます」

 昨年末には初のNHK紅白歌合戦への出演も果たした。当時のことをこう話す。

「たくさんの方に支えてもらって紅白に出ることができました。その方たちへの気持ちを背負っていたのと、無観客だったこともあって会えない方たちにもテレビを通じて感謝の気持ちを伝えようという一心で歌ったので、腰が抜けるくらい緊張しました。話し掛けられないくらいの形相をしていたみたいです(笑)。
今年の初めにアコースティックライブやデビュー2周年記念のライブがあったのですが、ライブは今まですごく緊張してしまっていたのが、緊張しないようになれていたんです。一皮むけたのかなって思えました。緊張っていうひとつの邪魔な壁が取り払われたから、いろんな気持ちをダイレクトに自分でも受け止められていたとも思うし、逆にそれを投げることもできたのかなとも思うし。
それでもっとライブで楽しめるような曲を作ろうとも思いました。
今もどんどん作ってるんですけど、なかなか面白い曲ができている手応えがあります」

取材・文=小松香里

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