――立川誠実役が決まったときは、どこまで展開を知っていたのですか?
最初に役柄を聞いたときに「仕事のパートナーではあるけれど、今後、プライベートでもパートナーになっていく。しかし、実は詐欺師です」と言われて、んん〜となりました(笑)。そうするといろいろ計算していかないといけないなと思いまして。ご覧になる方に楽しんでいただくために、どこまで匂わせるべきなのかを各話の監督とお話をさせていただきました。
「最初は真っ白な状態で、中盤ではグレー、終盤で一気にブラックになってほしい」と言われたのですが、台本は徐々に上がってきますから、展開が明確ではない部分もある。ですから、お芝居のプランとしては、見方によって悪く見えるけれど、そうじゃないようにも見えるようにいろいろ調整していました。
――どんな調整を?
例えば、第4話の美土里さんの誕生日パーティのシーンで武史さんが現れたときは、みんな「おめでとうございます!」と祝福しているんですけど、僕だけ笑わないようにしていました。よく見てみると立川だけ手は叩いていますが、全然笑っていないんです。表情についてはやり過ぎだったら監督に判断していただこうと思っていましたが、オンエアでも笑っていませんでした。立川が何者だったのかを知ってから見ると、いろいろ感じていただけるのではないかと思います。
――展開が見えない部分もあるということでしたが、そうすると毎回、脚本が上がるたびに軌道修正をしていったということでしょうか?
そうです(笑)。ですので、なるべく事前に深掘りして聞かないようにしていました。もし立川の背景などが変わって、さてどうしようとなるよりも、脚本を読んだ最初の気持ちを大事にしたいと思ったので。
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