お魚王子・鈴木香里武が「深海WANTED7」ヨコヅナイワシ捕獲の奇跡を解説!

2021/05/29 07:00 配信

バラエティー

――一方、沖縄の海の魅力はいかがでしょうか。

沖縄の海については、今回調査に取り組んでみての感想になりますが、深海というと真っ暗なイメージがあると思うんですけど、沖縄の深海は明るいんですよ。透明度があって、200メートルくらいまではまだ太陽光が注いでいるんですね。

駿河湾で見る200メートルの世界は暗くて色のない世界、それに比べて沖縄の深海は、背景に色がありました。黄色がメインでしたが、色鮮やかな海綿動物がたくさん岩にくっついていたり、キサンゴという美しいサンゴが群生していたり、これが深海?と思うくらい色のある世界にびっくりしました。そこに現れる生き物も色鮮やかで美しい。きれいな魚たちが岩場の隅に隠れていました。

断崖絶壁のところにくぼんだ岩穴というか、横穴のようなものがたくさんありまして、僕は
プロジェクトに参加する前から、一番見たいのはシーラカンスだと言い続けているんですが、シーラカンスもきっといるんじゃないかなと、のぞいてみて思いました。

沖縄での撮影に使用された無人潜水艇ROV (C)テレビ静岡


シーラカンスは「生きている化石」と言われますが、今もある程度の数は生息していて、アフリカのコモロ諸島、モザンビーク海峡のあたりと、インドネシアで確認されています。それは別種ですけど、離れた2カ所にいるんだったら、たぶん他の場所にもいるんですよ。

シーラカンスは、ワシントン条約で輸出入や商業利用が禁じられているので、現在は国境を超えることができません。日本に輸入して、水族館で展示することは絶対にできないんです。今後、日本人が日本の水族館で生きたシーラカンスを見るためには、日本で捕獲するしかない。日本でシーラカンスを発見することに並々ならぬロマンを感じるんですが、それを成しえそうなのが沖縄の深海なんじゃないか、と強く思いました。

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