お魚王子・鈴木香里武が「深海WANTED7」ヨコヅナイワシ捕獲の奇跡を解説!

2021/05/29 07:00 配信

バラエティー

鈴木香里武 撮影/阿部岳人

――プロジェクトに関わった方々も魅力的です。紹介いただけますか。

駿河湾のプロジェクトのメンバー、まずは駿河湾を知り尽くした漁師の長谷川久志さんと息子の一孝さん。お二人の長兼丸という船で駿河湾に出ていきます。そこに乗り込むのが解説担当の自分と、撮影機材に搭載する耐圧カメラを開発した水中ドローンメーカー・FullDepth代表の伊藤昌平さんです。

深海というのは、未知の世界。だいたいの深さは分かっても、どういう崖になっているかとか、どういう砂地なのか、岩なのか、どんな魚がすんでいるのか、分からない世界。それが、長年の経験と知識から、長谷川さんには手に取るように分かるんですよね。漁師さんの勘みたいなものとか、経験と知識があるからこそ引き寄せる運、縁と奇跡、さまざまなものを間近で見て感じました。

伊藤さんは、深海を撮影する機器はものすごく大掛かりなものというイメージを覆しちゃった熱い男。シンプルで持ち運びのできる装置を使って深海を撮影することを突き詰めて研究されてきた方です。これが実現できれば、いろんな場所でいろんな人にそのカメラを託して、たくさんの深海の映像を撮りだめられる。手軽さをもって、深海をたくさん探索したいという思いがあるんですね。それが今回の4面カメラという形になりました。

僕はただ船に乗って騒いでいるだけなんですけど、駿河湾を知り尽くした長谷川さん、情熱をかけてカメラを開発した伊藤さん、この方々のパワーが今回の奇跡を引き寄せたんだなと思います。

沖縄の方も、美ら海水族館深海展示チームのお三方、金子篤史さんを筆頭に、カッコいいチームがあるんですね。この3人も情熱がすごい。統括の金子さん、船を素晴らしいポイントにぴったりと着けることができる山城篤さん、卓越した技術でROVを動かしていく操縦担当の東地拓生さん、しっかりと役割分担された最強のチームなんじゃないかと思います。

考えてみたらすごい話で、船の上で、何百メートルも下の深海の映像をリアルタイムで見られる、そういう時代が来ているわけです。気になる場所があれば、東地さんがROVを導き、面白い生き物がいたら捕獲することもできる。夢のようだと思いましたね。

そんな装置を開発して、探索を続けている美ら海水族館さん。展示をするだけじゃなく、研究所としての素晴らしさ、そこに働く方の専門性というものにも触れることができて、刺激になりました。

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