乃木坂46・早川聖来が、6月4日(金)より上演される舞台「スマホを落としただけなのに」に出演する。
同作品は、志駕晃によるシリーズ累計97万部超の人気ミステリー小説を舞台化したもので、2度の映画化をはじめ、コミック・朗読劇など幅広いメディアミックス展開で大ヒットした話題作。スマホを落としたことから始まる戦慄の展開を中心に、人間たちの心の機微や葛藤を描く。2020年に1万枚以上のチケットが即日完売するなど上演前から注目を集めながらも、新型コロナウイルスの影響により途中休演を余儀なくされたものをアンコール上演。早川は、昨年に引き続きヒロインの稲葉麻美を演じる。
今回、早川にインタビューを行い、アンコール上演が決まった時の感想や途中休演してから抱えていた作品への思い、アンコール上演に向けた意気込みなどを語ってもらった。
――アンコール上演が決まった時の感想は?
「すごくうれしかったです!アンコール上演をやることを決断してくださったスタッフの皆さん、ずっと『観たい』と声を上げ続けてくださっていた作品のファンの皆さまに感謝の気持ちでいっぱいでした」
――昨年の途中休演からの約1年間はどのような気持ちでしたか?
「休演後すぐは、やり切れない気持ちがあって『辛いな』と思うこともあったんですけど、外出自粛期間を経て『自分のやれることをやろう』と気持ちを切り替えて、コツコツとお仕事に向き合ってきました。ですが、そんな中でもやはりずっとどこかで引っ掛かっているものはありました。昨年ある日突然休演が決まって、(演者、スタッフ、関係者、ファンに)『必ずまた会いましょう』って言ってお別れしていたので、ちゃんとしたお別れをしていなかったんです。だから、この1年間はずっと『もうできないかも...。でも、公演がもしまたできたら次は(演技を)こうしてみよう』って考え続けていました。実は、自宅に終わった作品の台本を入れている棚があるのですが、この作品の台本はその棚には入れず、よく使う方の本棚に入れていたんです」
――約1年ぶりに麻美を演じることへの不安などはありますか?
「舞台自体が1年ぶりなので、『うまく声が出せるかな』とか『他のキャストさんに付いていけるかな』とか『(グループ活動と)うまく切り替えられるかな』といった不安は正直あります。一方で、昨年はすごく周りの皆さんに頼らせていただいたので、この1年の間に成人にもなったし、成長したところを他のキャストの方にも観に来てくださる方にも見せられたらなって思っています(笑)」
――今回の公演での目標などはありますか?
「昨年は(芝居が)強いか、弱いかのどちらかにしか振れてなかったな、と。この1年でいろんなお仕事をさせていただいて、0か100かではなく、『うれしいけど、悲しい』『笑っているけど、泣いている』みたいな"0と100の間の感情"を表わした時が1番人間らしいし、観ている人の感情を揺さぶるということを勉強させていただいたんです。そういった他の現場で学んだことを生かせられればなと思っています」
――1年前は「お芝居の難しさを実感している」とおっしゃっていましたが、この1年間でお芝居に対する思いに変化はありましたか?
「やはり変わらず難しさは感じています。ただ、1年前は分からないことだらけで『全部が難しい』という感じだったのが、今は『演技のここが難しい』といった感じで、難しさを感じる内容が変わってきました。まだまだなのですが、1歩ずつ成長はできているのかなと思います」
――劇中で麻美の"流出したら困る写真"の存在が明らかになりますが、ご自身のスマホの中に"流出したら困る"ものはありますか?
「メンバーのおふざけ動画があって、それは流出したら困りますね。変顔しながら変なダンスを踊っているものとか、楽屋で急に始まった即興コントとか...(笑)。『これ、絶対どこにも出さないでね!』って言い合いながら撮っています」
――スマホを落としたことがきっかけで始まるミステリーですが、乃木坂46の4期生の中でうっかり者としっかり者のメンバーは?
「みんなそれぞれうっかりしているところとしっかりしているところがあるので難しいんですけど、総じてしっかりしているのは筒井あやめちゃんですね。ウチの最年少、最強なんですよ!みんなが焦っていても1人落ち着いているし、他のメンバーをなぐさめているところもよく見ます。一方で、うっかりさんは掛橋沙耶香ちゃんですね。頭にごみが付いていたり、口元に食べカスが付いていたり、左右で違う靴下を履いていたり...。けっこう抜けてるんです(笑)」
――最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
「昨年途中で中止になってしまったのですが、たくさんの方の応援のおかげでまた舞台に立てることを本当にありがたく思っています。『舞台ができることは、当たり前じゃないな』と思うので、感謝を込めてより熱い舞台をお届けできるよう精一杯頑張りますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたらうれしいです!」
文=原田健 撮影=中川容邦 ヘアメイク=森柳伊知 スタイリスト=鬼束香奈子
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