伊藤沙莉、初フォトエッセイ制作は「心が折れた瞬間が何度も…(笑)」

初フォトエッセイ「【さり】ではなく【さいり】です」が6月10日(木)に発売する伊藤沙莉撮影=尾木司/スタイリスト=吉田あかね/ヘア&メーク=弾塚凌/衣装協力=NAKAGAMI、TEN.

どこかちょっと支えになれたら良いなと思っています


――フォトエッセイということで、エッセイ以外に、撮り下ろしの写真も。“はじめての乗馬”とか“はじめての陶芸”とか、いろんなチャレンジも。

「何をしてみたいですか?」って言われたので、前々からやってみたいと思っていた乗馬や陶芸などに挑戦させてもらいました。さっきも言ったように踏み出すことがなかなかできない性分なので、こういう機会じゃないとできなかったと思います(笑)。

――やってみて、どうでしたか?

どっちも難しかったけど楽しかったです。
乗馬は見た目以上に難しくて、お馬さんとの相性もあるんですよね。最終的に乗ったアンナちゃんという馬はすごく優しかったです。ちょっとおっちょこちょいで、「こっちに行け!」って言われてもレーンの中の練習するクルクルするところに行っちゃうんですよ。そういうところも愛おしくて、乗馬にハマる人たちって、乗馬そのものが楽しんだろうけど、馬との関わりも楽しんでるんだろうなって思いました。
陶芸は「初めてとは思えない」って褒めらたんです! 私、褒められて伸びるタイプなので(笑)、続けようって思いました。

――ついに発売となりますが、どんな人に読んでもらいたいですか?

これを読んで、「忙しい人生だな」って思う人もいるかもしれません。けど、誰でも大なり小なりあると思うんです。ささいなことでも「良いことがあった」と思いきや、「嫌なことがあった」っていうことが。人生はそういうことの繰り返しだと思うんです。
そういうふうに自分の人生も俯瞰で見て、「なかなか面白いな」って思えたら、少しは楽になりますし、一つの映画の主人公だと思って生きた方が、いろんなことが彩りにつながっていくというか、自分の中の色になっていくと思います。
なので、最近「つまんないなぁ」って思ってる人も、「ま、いっか。生きてみっか!」ぐらいに思ってもらえたら良いなと思いますね。「生きろ!」みたいな大それたことは書いてないんですけど(笑)、どこかちょっと支えになれたら良いなと思っています。

取材・文=田中隆信

いとう・さいり=1994年5月4日生まれ、千葉県出身。「ひよっこ」(2017年NHK総合)、「獣になれない私たち」(2018年日本テレビ系)、「これは経費で落ちません!」(2019年NHK総合)、「いいね!光源氏くん し~ずん2」(NHK総合)が6月7日よりスタート 。また舞台「首切り王子と愚かな女」が6月15日(火)よりPARCO劇場にて上演される

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