――例えば、こんなシーンを必ず作る、せりふに必ずこれを入れるといったリストが存在しているようなことはありませんか?
初めて担当される脚本家には、何項目かの「警視庁・捜査一課長」の作り方と言いますか、秘密のレシピのようなものはお渡しします。ある程度、作るメニューが決まっている中で、脚本家独自の味付けをしていただくというイメージでしょうか。
せりふに関しては、大岩一課長の「必ずホシを挙げる!」は毎回ありますし、本田博太郎さん演じる笹川刑事部長は大岩一課長を必ずフルネームで「大岩純一捜査一課長」と呼びます。「それはお前の勘だろう」「大福の勘は特別だ」のやり取りだとか、お約束のせりふは存在しています。
いつも使う約束事がありつつも、回によっては意図的に変えたり、違う方向にしたりもします。今シーズンの第1話は、ここで絶対「必ずホシを挙げる!」と言うだろうなという場面で言わなかったり、毎回同じというわけではなく、変化球や、いつもの流れを崩すようなこともあります。
――決まり事の多い中、制作サイドと脚本家さんとで、衝突するようなことはないのですか?
思い描かれているようなバトルはないんですよね(笑)。「こうした方がいい!」「こうすべきですよ!」「僕はこうしたいんです!」というぶつかり合いじゃなくて、「こうしたら面白いですよね!」と提案し合う感じで、楽しみながらやっているので。
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