2019年夏、Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」が全世界190の国と地域で配信された。バブル景気に沸く1980年代の日本を舞台に、「アダルトビデオの帝王」と称された村西とおる監督の人生を描いた作品。同作で、山田は村西監督役で主演を務めた。
「みんなびっくりしましたよね。あんな面白いものはないって」と林先生が「全裸監督」の感想を伝えると、山田は「問題作ですよね、よくも悪くも」と答える。オファーを受けた当時を「分厚い原作があって、これを山田さん主演でNetflixでドラマ化したい、っていうだけでした。企画書も何もない段階で。で、『なるほど、面白そうですね』って言って」と回想した。
山田が注目したのは、Netflixの持つネットワークだった。過激な内容ということもあって「ネガティブ(な反応)も相当くるだろうけど、見たことないものを出せるなと思ったし。でも、(出演を決めた)一番の理由は世界配信だったっていうことですね」という。
当時の日本では、米・ハリウッド進出を志向する俳優が多かったといい、山田自身も「僕もその一人で。1年半ぐらいマンツーマンで英語を勉強していた」。だが、次第に「言語が違うと伝え方も何も違う。表現も変わってきて、それって俺がここまで20年くらいやってきたことを挑戦することになるんだろうか」と疑問を感じ始めていた。
「日本の題材で、日本のスタッフ・キャストで日本語で作って、それをそのまま見せるっていうのが、良くも悪くも今の実力を全部見せることになる」「今の自分の実力が世界から見たらどういうふうに見られるのかを知ってみたかった」。そんな思いで「全裸監督」に取り組んだ。
複数の脚本家が分担して執筆するなど新たな手法も積極的に取り入れて制作された「全裸監督」は、配信されると大ヒット。山田自身も海外で「ネットフリックス!」「シーズン2! シーズン2!」と声を掛けられたと言い、「やっぱり日本で作品作って世に出すより圧倒的に多くの人に見てもらえた肌感はあった」と振り返った。
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