今、人気漫画やアニメ、ゲームを原作にした“2.5次元舞台”が大ブームを巻き起こしている。そんな中、現在のブームを牽引し、いま最もチケットが取りにくい俳優と言われる鈴木拡樹。
「そう言っていただけるのは、プレッシャーではありますけれど光栄です」
ゆったりとした落ち着いた口調に、穏やかで優しいキャラクターがうかがえる。
「確かに今、観劇に来てくださる方が増えてきていて、2.5次元というジャンルへの注目度が上がっている実感はあります。若い俳優の中にも、お芝居が好きなだけでなく、もともとアニメや漫画の原作ファンで、2.5次元のジャンルに興味を持っている若い世代が俳優になって、この世界に飛び込んで来てくれていたりするのがうれしいですね」
鈴木の人気の理由は、原作のキャラクターそのままとも評されるほどの、忠実で丁寧な役作りにある。
「キャラクターを演じる時、何より大切にしているのは役に寄り添う気持ちです。まず、一番の理解者になろうと思っています。そうなれると、原作にはない場面であっても、彼ならどんな行動をとるのかを自然と分かってくるんです。あとは、原作愛ですよね。例えば、原作にコマをぶち抜きで描かれているシーンがあれば、原作者がなぜそこに、そんなふうに印象的に描いたのかを考えるんです。その場面を舞台に乗せるときには、そっくりとはいかなくても、コマをイメージできるような見せ方を意識してます」
そんな2.5次元の舞台で活躍する俳優たちをゲストに迎え、彼らの素顔に迫っていく新番組「2・5次元男子推しTV」がWOWOWでスタート。この番組で初のMCに挑戦する。
「最初にお話を伺ったときは、ただただびっくり。MCの経験がないので戸惑いもありました。ただ僕、新しいことへチャレンジするのが好きなんです。それに、完全に視聴者目線ではあるんですが、同じ世界で活躍している俳優たちのプライベートに興味があって(笑)。これまで舞台で共演してきた方々とも、この番組をきっかけにもっと深い話をしてみたいと思いますし、今後の自分の作品づくりのプラスになればいいなとも思っています」
番組では、ゲスト俳優たちが限りなくプライベートに近いスタンスで過ごす姿に密着。その映像を観ながらトークを繰り広げ、彼らの素顔に迫っていく。
「テレビは2.5次元や舞台に興味がある方以外も見ていただける場所です。普段、舞台に立っている僕やゲストの方がどんな人間かを知っていただくところから、携わっている作品に興味を持ってもらい、劇場に足を運んでいただけたらうれしいです」
望月リサ
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