ハナコが語る、コントへの愛と情熱「やればやるほどやりたいことが増えていく」

「リモートだから出来るネタもいっぱいある」

ハナコ(菊田竜大、秋山寛貴、岡部大)撮影=玉井美世子

――リモートが主流となったこのご時世を活かしたネタ「バイト面接にドッペルゲンガー」など、ハナコは対応力と発想力も本当にすごいなと驚きました。

秋山:これまで舞台でコントをやるのが主だったので、リモートで撮らなきゃいけないとなった当初は、「すごく難しいな…」と思いました。3人で別の画面にいるし、身体もそんなに見えないから、出来ないことだらけで。最初は難しいとしか思わなかったんですけど、ゆっくりといろいろ試していくうちに「舞台では出来ないけど、リモートだから出来ることもいっぱいある」という考え方に変わっていって、それからはすごく楽しめるようになりましたね。岡部やスタッフさん方に「何が出来ますかね?」と相談したら、「グリーンバックでCG使ってみようか」とか「ゲーム画面みたいにしてみるのは?」とか、「岡部を二人映すことも出来るよ」とか、いっぱいアイデアをもらえたのも大きかったです。

岡部:「バイト面接にドッペルゲンガー」は撮るのに1時間くらいかかって、リモートネタの中でも長かったんですよ。

秋山:予定より長くなってしまって。まず一周目を岡部と岡部役の僕で20分くらい撮って、二周目はさっき撮った岡部を見ながら岡部が一人でやったんですよ。岡部は自分の会話を記憶して二周目に挑まなければいけなかったので、「ネタ尺は短めでいこう」みたいな作戦会議をしていたんですが、撮り始めたら岡部が一周目を延ばすもんだから。僕は終わろう終わろうとしてるんですけど、岡部は全然気にせずに伸び伸びとやっていて(笑)。「二周目大丈夫?」って心配だったんですが、岡部はちゃんと一人で何回か聞いて覚えてましたね。

岡部:単純にドッペルゲンガーに興味出てきちゃって、長回ししちゃいました(笑)。結果どっち(の岡部)が先(に撮った)かあんまりわかんなかったよね?

秋山:本当はそれくらいやるべきなんだけど、出来ないと思っちゃってたから。でも、ギリ出来ましたね。あれはすごかったなぁ~。

――菊田さんは「バイト面接にドッペルゲンガー」の完成品を見てみてどうでしたか?

菊田:…まだ見てないですね、すみません。

秋山:あんな攻めたネタを!? じゃあ結局、一周目(の撮影で)しか見てないってこと?

菊田:そうね。

岡部:あれ? 一周目いたっけ?

秋山:一周目はいたよ。…あれ?

菊田:いたいた。だって、出番あるし。

秋山&岡部:ああ、そっか。